今月のお薦め漢詩集

 このページは、毎月のお薦め漢詩のバックナンバーを揃えています。
 二四節気をベースにしていますが、現代人の生活感覚で季節の移り変わりが感じ取れるように選びましたので、旧暦や新暦の混乱などはお許し下さい。
 私なりの訳と感想も添えてありますので、鑑賞用としてご覧下さい。


   ※[2002年]※             
            
節気   題 名  作 者   時代     この一句! 掲載月
小寒 寒 夜 杜秉 (南宋)  尋常一様窓前月/纔有梅花便不同 1月
大寒 獨 酌 杜牧 (晩唐)  窗外正風雪/擁爐開酒缸 1月
立春 和晋陵陸丞早春遊望 杜審言 (初唐)  淑氣催黄鳥/晴光轉緑蘋 2月
雨水 梅花 林逋 (北宋)  雪後園林纔半樹/水邊籬落忽横枝 2月
啓蟄 春江 白居易 (中唐)  鶯聲誘引來花下/草色勾留坐水邊 3月
春分 漢江 杜牧 (晩唐)  南去北來人自老/夕陽長送釣船歸 3月
清明 襄邑道中 陳與義 (南宋)  飛花兩岸照船紅/百里楡堤半日風 4月
穀雨 鍾山即事 王安石 (北宋)  茅檐相對坐終日/一鳥不鳴山更幽 4月
立夏 郷村四月 翁巻 (南宋)  郷村四月閑人少/纔了蚕桑又挿田 5月
小満 端陽 相州道中 張 問陶 (清)  杏子櫻桃次第圓/炎涼無定麥秋天 5月
芒種 夏初雨後尋愚溪 柳 宗元 (中唐)  悠悠雨初霽/獨繞清溪曲 6月
夏至 北固晩眺 竇 常 (中唐)  水国芒種後/梅天風雨涼 6月
小暑 暑中濶r 蘇舜欽 (北宋)  北軒涼吹開疎竹/臥看青天行白雲 7月
大暑 望廬山瀑布 李白 (盛唐)  飛流直下三千尺/疑是銀河落九天 7月
            




   ※[2001年]※             
            
節気   題 名  作 者   時代     この一句! 掲載月
正月 歳 日 (中唐)  一日今年始/一年前事空 1月
大寒 贈 内 李白 (盛唐)  三百六十日/日日酔如泥 1月
立春 府西池 白居易 (中唐)  柳無気力枝先動/池有波紋氷尽開 2月
雨水 商山早行 温庭 (晩唐)  鶏声茅店月/人迹板橋霜 2月
啓蟄 東園晩眺 元好問 (金)  一詩不尽登臨興/落日東園独倚欄 3月
春分 山中與幽人對酌 李白 (盛唐)  両人對酌山花開/一杯一杯復一杯 3月
清明 宴城東荘 崔敏童 (盛唐)  一年始有一年春/百歳曾無百歳人 4月
穀雨 宴城東荘 崔恵童 (盛唐)  眼看春色如流水/今日残花昨日開 4月
立夏 偶題 于謙 (明)  薫風何処来/吹我庭前樹 5月
小満 新晴野望 王維 (盛唐)  農月無閑人/傾家事南畝 5月
芒種 斉安郡後池絶句 杜牧 (晩唐)  菱透浮萍緑錦池/夏鶯千囀弄薔薇 6月
夏至 約 客 趙師秀 (南宋)  黄梅時節家家雨/青草池塘處處蛙 6月
小暑 新 晴 (宋)  青苔満地初晴後/緑樹無人晝夢餘 7月
大暑 處州 蒼嶺 翁巻 (南宋)  歩歩躡飛雲/初疑夢裏身 7月
立秋 夏日山中 李白 (盛唐)  脱巾挂石壁/露頂灑松風 8月
処暑 夏夜追涼 楊万里 (南宋)  竹深樹密虫鳴処/時有微涼不是風 8月
白露 秋風辞 武帝 (前漢)  歓楽極兮哀情多/少壮幾時兮奈老何 9月
秋分 秋夜寄丘二十二員外 韋応物 (中唐)  山空松子落/幽人應未眠 9月
寒露 子夜呉歌 三 李白 (盛唐)  長安一片月/萬戸擣衣聲 10月
霜降 江 上 王士禎 (清)  晩趁寒潮渡江去/滿林黄葉雁聲多 10月
立冬 早 冬 白居易 (中唐)  老柘葉黄如嫩樹/寒櫻枝白是狂花 11月
小雪 魯山山行 梅堯臣 (北宋)  人家在何許/雲外一聲鷄 11月
大雪 寒 雀 楊万里 (南宋)  百千寒雀下空庭/小集梅梢話晩晴 12月
冬至 玉關寄長安李主簿 岑参 (盛唐)  玉關西望腸堪斷/況復明朝是歳除 12月
            





   ※[2000年]※             
            
節気   題 名  作 者   時代   この一句! 掲載月
正月 登幽州台歌 陳子昂 (初唐) 前不見古人/後不見来者 1月
大寒 楽遊原 李商隠 (晩唐) 夕陽無限好/只是近黄昏 1月
立春 梅 花 王安石 (北宋) 牆角数枝梅/凌寒独自開 2月
雨水 州西澗 韋応物 (中唐) 春潮帯雨晩來急/野渡無人舟自横 2月
啓蟄 春 思 賈至 (盛唐) 草色青青柳色黄/桃花歴乱李花香 3月
春分 春夜洛城聞笛 李白 (盛唐) 誰家玉笛暗飛声/散入春風満洛城 3月
清明 登科後 孟郊 (中唐) 春風得意馬蹄疾/一日看尽長安花 4月
穀雨 牡丹 日皮休 (晩唐) 競誇天下無双艶/独占人間第一香 4月
立夏 山泉煎茶有懐 白居易 (中唐) 坐酌水/看煎瑟瑟塵 5月
小満 破山寺後禅院 常建 (盛唐) 清晨入古寺/初日照高林 5月
芒種 初夏游張園 戴復古 (南宋) 乳鴨池塘水浅深/熟梅天気半晴陰 6月
夏至 山亭夏日 高駢 (晩唐) 緑樹陰濃夏日長/楼台倒影入池塘 6月
小暑 納涼 秦観 (北宋) 携杖来追柳外涼/画橋南畔倚胡牀 7月
大暑 池上納涼 高啓 ( 明 ) 団扇不揺風露下/秋応先借一宵涼 7月
立秋 秋 来 李賀 (中唐) 秋墳鬼唱鮑家詩/恨血千年土中碧 8月
処暑 秋夜將曉出籬門迎涼 陸游 (南宋) 迢迢天漢西南落/隣鶏一再鳴 8月
白露 月夜憶舎弟 杜甫 (盛唐) 戍鼓斷人行/邊秋一雁聲 9月
秋分 暮 立 白居易 (中唐) 黄昏独立仏堂前/満地槐花満樹蝉 9月
寒露 題桂花美人 高啓 ( 明 ) 桂花庭院月紛紛/按罷霓裳酒半醺 10月
霜降 悲 秋 陸游 (南宋) 枕上数聲新到雁/燈前一局欲残碁 10月
立冬 宿建徳江 孟浩然 (盛唐) 野曠天低樹/江清月近人 11月
小雪 謝亭送別 許渾 (晩唐) 紅葉青山水急流 11月
大雪 別董大 高適 (盛唐) 千里黄雲白日/北風吹雁雪紛紛 12月
冬至 除夜作 高適 (盛唐) 旅館寒燈独不眠/客心何事転悽然 12月





   ※[1999年]※             
            
節気   題 名  作 者   時代   この一句! 掲載月
元日 南樓望 廬撰  (初唐) 去國三巴遠/登樓萬里春  1月
** 早春呈水部張十八員外 韓愈  (中唐) 天街小雨潤如酥  1月
立春 京中正月七日立春 羅隠  (晩唐) 一二三四五六七  2月
雨水 田園楽 其六 王維  (盛唐) 桃紅復含宿雨/柳緑更帯春煙  2月
啓蟄 尋胡隠君 高啓  (明) 渡水復渡水/看花還看花  3月
春分 勧 酒 于武陵 (晩唐) 花発多風雨/人生足別離  3月
清明 臨安春雨初霽 陸游  (宋) 小楼一夜聴春雨/深巷明朝売杏花  4月
穀雨 送呂卿 高啓  (明) 江北江南芳草遍/送君併得送春愁  4月
立夏 漁夫辞 屈原  (楚) 挙世皆濁、我独清。  5月
小満 初夏即事 王安石 (宋) 緑陰幽草勝花時  5月
芒種 夏 意 蘇舜欽 (宋) 別院深深夏簟清  6月
夏至 江 村 杜甫 (盛唐) 清江一曲抱村流  6月
小暑 憫 農 李紳 (中唐) 誰知盤中餐/粒粒皆辛苦  7月
大暑 夏日題悟空上人院 杜荀鶴 (晩唐) 滅却心頭火亦涼  7月
立秋 己亥歳 曹松 (晩唐) 一将功成万骨枯  8月
処暑 秋風引 劉禹錫 (中唐) 朝来入庭樹/孤客最先聞  8月
白露 秋 思 張籍 (中唐) 洛陽城裏見秋風/行人臨発又開封  9月
秋分 八月十五夜・・・・ 白居易 (中唐) 三五夜中新月色/二千里外故人心  9月
寒露 蜀中九日 王勃 (初唐) 九月九日望郷台/他席他郷送客杯 10月
霜降 秋浦歌 李白 (盛唐) 白髪三千丈/縁愁似箇長 10月
立冬 贈劉景文 蘇軾 (宋) 一年好景君須記/正是橙黄橘緑時 11月
小雪 山 行 杜牧 (晩唐) 停車坐愛楓林晩/霜葉紅於二月花 11月
大雪 江 雪 柳宗元 (中唐) 孤舟蓑笠翁/独釣寒江雪 12月
冬至 冬日田園雑興第八首 范成大 (南宋) 笑指灰中芋栗香 12月