『漢詩 はじめの一歩』
※※※ 再版発行となりました ※※※
ありがとうございました。
著 者:鈴木淳次(桐山堂)
発 行:リヨン社・二見書房
代 金:1900円(税別)
2005年11月 8日初版発行
2006年 9月25日再版発行
「著者から」
「再版発行のお礼」
「前書き」
「目次」
「後書き」
「巻末付録」
「韻目韻字表」・「両韻表」・「作詩平仄チェック表」がダウンロードできます。
「正誤表」
「購入方法」
「読後感想・ご意見」
※※※※※※「著者から」※※※※※※
漢詩を基礎から学びたい人のために、必須項目を厳選して、桐山堂がまとめました。
「漢詩入門書ってなかなか本屋さんに無いんだよ」
「近くに漢詩の先生が居ないから、分からないことを尋ねられないなぁ」
そんな皆さんの声にお応えする内容にしました。
漢詩は、規則を覚えるのが第1段階、音韻や平仄を合わせられるようになるのが第2段階、そして、より良い漢詩を目指すのが第3段階です。
これまで、第3段階について書かれた入門書はあまり無く、古典名作を数多く味わうことで自ずと体得するものと考えられてきたように思います。第2段階の平仄合わせまでは進んでも、そこから先の段階を望もうとすると、急に壁が高くなるような気持ちになった人も多いと思います。
自分の作った詩は規則の上では間違いではないけれど、果たして傑作なのか駄作なのか、他人の評価や鑑賞にたえられるものなのか、そんな不安を誰もが抱くものです。
この本では、そうした点を踏まえて、自分が納得できるレベル、満足できるレベルの作品を書くには、どういう観点で取り組めば良いのか、というところまで書きました。
本書では、七言絶句を作るという前提で、律詩には敢えて踏み込みませんでした。ページ数がとても足りない・・・・のです。中途半端になるよりも、丁寧に説明することを選んだ、ということでご了解ください。
漢詩創作に初めて取り組もうとする人は勿論、自作のマンネリ化に悩む中級一歩手前の人まで、お役に立つと思いますよ。
※※※※※※「再版発行のお礼」※※※※※※
「再版が決定しました!」とリヨン社の編集者の方からメールをいただいた時、私の頭にあったのは、「これで初版の印刷のミスが訂正できる!」という喜びでした。
生来の落ち着きの無い性格に加えて、初めての出版経験だったこともあり、随分ミスがあり、読者の方々に多くのご迷惑をかけました。申し訳ない気持ちで胸を痛め続けていましたので、誰よりも私自身が再版を心待ちにしていました。
修正を終えて、ようやく一人前になったかな、責任を果たしたかなという気持ちでいます。
漢詩の入門書というコンセプトで書き始めた本ですが、沢山の方に読んでいただき、また、読んだ後で他の方にご紹介をしてくださった方もおられ、本当にありがたく思っています。「漢詩ブーム」などとは簡単に言えませんが、でも、「漢詩を読みたい」「漢詩を作ってみたい」という思いの方がこんなにいらっしゃることを、しっかりと胸に入れておきたいと思います。
2006年の「新年漢詩」でもご紹介しましたが、星宮さんという方からは、「九十四歳の誕生日の思いを漢詩で表そうと決意し、『漢詩 はじめの一歩』を持参して一週間温泉に籠もり、生まれて初めて、漢詩をついに完成させました」というお便りをいただきました。
弘前大学の植木久行先生からは、誤植のご指摘と共に温かい励ましのお言葉もいただきました。
皆さんに支えられ、励まされて、そういう点で「桐山堂サイト」の運営と同じなんだなぁと改めて思い、皆さんへの感謝の気持ちで一杯です。
2006. 9.25
※※※※※※「目次」※※※※※※
第1章 漢詩のための必須文法
第2章 漢詩の形式
第3章 句の構造
第4章 漢字の発音1(韻目と四声の調べ方)
第5章 漢字の発音2(韻目と平仄の関係)
第6章 押韻について1
第7章 押韻について2(韻字を選ぶ)
第8章 押韻について3(通韻・冒韻・踏み落とし)
第9章 平仄について1
第10章 平仄について2
第11章 平仄について3(七言絶句の平仄)
第12章 平仄について4(五言絶句の平仄)
第13章 一句作りから始めよう
第14章 良い句とは
第15章 句の展開を考えよう(起承転結)
第16章 素材の組み合わせと並べ方
第17章 使える言葉を増やすには
第18章 より良い表現を求めて
※※※※※※「前書き」※※※※※※
<前書き>(抜粋)
私たちは毎日の暮らしのなかで、思いもよらず美しい風景に出会うことがあります。心が震えるような嬉しい出来事や、悲しい事件に遭遇することもあります。そうした時の心の動き・感動を、いつまでも忘れずに残しておきたい―と誰もが思うのですが、残念なことに、記憶は次第に薄れていくものです。とりわけ、慌ただしい現代社会に生きる私たちは、刹那の思いをゆっくりと味わう余裕もなく、流されるまま、自分の心も流してしまっているようです。
消えてしまう心の思いを形として残すこと―その方法のひとつとして、人は詩を書きます。短歌、俳句、現代詩、そして……漢詩。
「でも、漢詩を自分で作る人なんて知らないよ」と、いわれるかもしれませんね。「漢詩なんて昔のものでしょう。今の時代には合わないじゃないの?」と思う人もいるでしょう。でも、折にふれ、時に応じて、漢詩を作ることを楽しんでいる方は、現代でもたくさんいるのです。
これまで漢詩を作ってみようと思っても、「漢文の文法がわからない」とか「どうも規則が難しそうだ」と足踏みしていた方、難しく考える必要はありません。自分の気持ちを表現する方法をひとつ増やす―そんな気持ちで作詩に向かえばよいのです。
この本では、文法も漢詩の規則も、とりあえず作詩に必要なことだけに絞りこんで説明しました。また、一章ごとに、説明した内容についての理解を確認するために、例題も設けました。最終章までいけば、漢詩の基本詩形である「七言絶句」が作れるまでの知識と方法、そして、漢詩や言葉に対する感性も身につくように構成してあります。
自己表現の手段をたくさん持っている人は、物を見る目も豊かです。物を見る目が豊かな人は、心も人生も豊かです。皆さんの日々の生活が、漢詩創作を通して、潤いに満ちたものになっていく……この本はそんな手助けにきっとなるでしょう。
※※※※※※「後書き」※※※※※※
<後書き>(抜粋)
千年以上もの長い間、日本人は漢詩を鑑賞し味わうとともに、多くの人が自分の手で漢詩を作ってきました。日本人が外国(中国)の言葉を使って詩を作ることができたのは、「漢字を日常的に文字として使っている」という事情もありますが、「漢詩自体に、非常に緊密な音韻規則がある」のも大きな理由です。
つまり、決められたルールに従って作っていきさえすれば、唐の時代に作られたのと同じような整った形式の詩を、海を隔てた日本でも作ることができるのです。
空間と時間を超越して、詩作の楽しみを共有できる―これは漢詩の大きな魅力です。
ただ、その音韻規則のために、漢詩を作ることに足踏みをしてしまう人が多いのも事実です。とりわけ、現代の日本では、漢文の基礎知識が社会的にも学校教育の中でも大幅に減少している事情がありますので、若い方には一層その感は強いようです。
しかし、最低限の決まりさえ覚えれば、漢詩を書くこと自体はそれほど壁の高いものではありません。高校の漢詩の授業で、平仄や押韻の規則に対して「漢字のパズルを解くみたいで面白い」と感想を答えた生徒がいました。どんなスポーツでもルールがあるからこそ面白い、それと同じような感覚で、漢詩も、ある程度の規則の中で自己(表現)を向上させるものと考えていけば、「作る楽しさ」はどこまでも広がっていきます。
※※※※※※「巻末付録」※※※※※※
<韻目韻字表>(簡易版)
「韻目韻字表」をホームページで見る→ ここ をクリック
「韻目韻字表」をダウンロードする
→ 一太郎版 を右クリック、「対象をファイルに保存」を選んで下さい。
→ ワード版 を右クリック、「対象をファイルに保存」を選んで下さい。
<両韻表>
「両韻表」をホームページで見る→ ここ をクリック
「両韻表」をダウンロードする
→ 一太郎版 を右クリック、「対象をファイルに保存」を選んで下さい。
→ ワード版 を右クリック、「対象をファイルに保存」を選んで下さい。
<作詩平仄チェック表>
「作詩平仄チェック表」をダウンロードする
→ 一太郎版 を右クリック、「対象をファイルに保存」を選んで下さい。
→ ワード版 を右クリック、「対象をファイルに保存」を選んで下さい。
※※※※※※「正誤表」※※※※※※
校正については、私も編集担当の方も、丁寧に行ったつもりですが、どうしても見落としがあったようです。
購入いただいた一人一人の方にお詫びと訂正をしたいのですが、そうもいきません。これまでに分かっているところを「正誤表」として載せました。ご確認ください。 m(_ _)m
「ここ(正誤表)」をクリックして下さい。
「正誤表」が表示されましたら、そのままプリントアウトしていただくと、丁度(多分)本に収まるサイズになっていると思います。
この他にお気づきの点がありましたら、著者へのメールをクリックして、ご連絡ください
※※※※※※「購入方法」※※※※※※
<書店注文>
◎ 全国の一般書店で購入できます。
在庫が無い場合には、「リヨン社発行 『漢詩はじめの一歩』 鈴木淳次著」とお申し込み下さい。
◎ インターネット書店でも購入できます。
amazonや「丸善」などでも注文できます。
◎ 出版社に直接、注文もできます。
ある程度の冊数が必要な方は、出版社に直接ご注文できます。冊数によって送料が変わりますので、確認されるのがいいと思います。
リヨン社 TEL.03(3511)8855
※※※※※※「感想・ご意見」※※※※※※
皆さんからのご意見、ご感想をお待ちしています。まだまだ勉強が不足しているのと、日常の仕事の合間をぬっての執筆ですので、間違いも多いと思います。
改訂版の出版は無いでしょうが、このホームページで、訂正できるところはしていくつもりですので、遠慮無く、ご指摘をお願いします。
右の感想・意見をクリックしてください