2024年の新年漢詩 第61作は桐山堂静岡の 擔雪 さんからの作品です。
 

作品番号 2023-61

  令和甲辰新年作 一        

改歳三元拜旭光   改歳の三元 旭光を拝す

庭梅一朶放新香   庭梅 馥郁として 新香放つ

春回八十身康健   春は回る 八十 身は康健

時遇甲辰昇吉   時に遇ふ 甲辰 吉祥を昇らす

          (下平声「七陽」の押韻)


























 2024年の新年漢詩 第62作は桐山堂静岡の 擔雪 さんからの作品です。
 

作品番号 2023-62

  令和甲辰新年作 二        

四海洋洋初旭紅   四海 洋洋たり 初旭紅し

暄風千里坐春風   暄風 千里 春風に坐す

甲辰正旦祈無恙   甲辰 正旦 恙無きを祈る

梅蕾幽香淑氣通   梅蕾 幽香 淑気通ず

          (上平声「一東」の押韻)


























 2024年の新年漢詩 第63作は桐山堂静岡の 擔雪 さんからの作品です。
 

作品番号 2023-63

  令和甲辰新年作 三        

改歳春光綻早梅   改歳の春光 早梅綻び

乾坤風渡暗雲開   乾坤 風渡り 暗雲開く

甲辰正月祈無恙   甲辰 正月 無恙を祈る

萬國平安時滿來   万国 平安 時満ちて来たらん

          (上平声「十灰」の押韻)


























 2024年の新年漢詩 第64作は桐山堂静岡の 柳村 さんからの作品です。
 

作品番号 2023-64

  新年作        

旭日曈曨一歳回   旭日 曈曨 一歳回る

靈峯戴雪正皚皚   霊峯 雪を戴き 正に皚皚

三元淑氣生何處   三元の淑気 何れの処にか生ずる

先吐暖香庭上梅   先ず吐く 暖香 庭梅の梅

          (上平声「十灰」の押韻)


























 2024年の新年漢詩 第65作は桐山堂静岡の 一菊 さんからの作品です。
 

作品番号 2023-65

  元旦家書        

晴日迎年郷信來   晴日 歳を迎へて 郷信来たる

親朋無恙笑顏開   親朋 恙無く 笑顔開く

蓬門松竹風遍   蓬門の松竹 祥風は遍き

寄語飛鴻春正回   語を飛鴻に寄せる 春正に回ると

          (上平声「十灰」の押韻)


<解説>

「年賀状を取りにポストを見に行き、返信の気持ちを鳥に託す」という気持ちで作りました。
 なるべくおめでたい言葉を入れて、楽しい感じを出したつもりです。


























 2024年の新年漢詩 第66作は桐山堂静岡の 一菊 さんからの作品です。
 

作品番号 2023-66

  新歳即事        

元旦青龍新霽開   元旦 青龍 新霽を開き

祥光正照數枝梅   祥光 正に照らす 数枝の梅

景風運暖衡門下   景風 暖を運ぶ 衡門の下

遙望黄雲何處來   遥かに見る黄雲 何れの処より来たる

          (上平声「十灰」の押韻)