大雁塔 (2004.11.26)




(写真の上でクリックすると、拡大して見られます)


 大雁塔は慈恩寺内に立てられた、西安のシンボルとしての古代建造物ですね。ピサの斜塔と同じように少し傾いているそうですから、写真が傾いて見えても撮影者の責任ではありません。
 『西遊記』で知られる玄奘法師が持ち帰った教典や仏像を保管するために祈願し、建てられたものです。

 関連する詩は既に唐の時代に幾つも作られていますが、ここでは晩唐の荊叔の「題慈恩塔」を紹介しましょう。

 題慈恩塔    慈恩塔に題す   

漢国山河在   漢国 山河在り

秦陵草樹深   秦陵 草樹深し

暮雲千里色   暮雲 千里の色

無処不傷心   処として心を傷ましめざるは無し


 写真は、真ん中は大雁塔を下から見上げたもの、左は大雁塔の最上階から南の方角を眺めたものです。霞んでいますが、終南山の山並みが微かに見える(はずです)