舜隱さんのご意見
















































 嘗ては中国を中心に朝鮮、越南、琉球そして日本で共通の文化を共有し、互いに交流を深めていました。
 例えば江戸時代には、朝鮮から通信使が訪れた時には日本の学者・文人たちは挙って筆談を請い、筆跡を求め、詩文を贈答しています。(朝鮮では中国と同じく科挙が行われており、亦通信使として日本を訪れるのは後には宰相ともなるエリート達であった為、少なくとも名目の上では、彼らは当時一流の文人であり学者でした。)
 ところが昨今、日本に於いても荒唐無稽なナショナリズムが一定の支持を得、徒に相手を敵対視しているのは誠に憂えるべき状況です。
 このような中、嘗て培ってきた共通の文化を通して交流を深めることは、再び互いに尊敬しあえる隣人としての関係を培う一つのきっかけとして大いに意義があると考えます。

 尤も、其の様な仰々しい名目でなくても、同じ趣味を持つ人間として自然に交流してゆけば、尊敬しあえる関係は、寧ろ其の中でこそ自ずと培われてゆくのかも知れませんが。
 ともかく、朝鮮語を専攻し、詩の真似事などする(去る夏にも、大学の交流行事で韓国を訪れて向うの学生との合宿した際に、乞われる儘に下手な詩を書いて渡してくるような)人間としては、誠に心躍るようなお話です。もしお手伝い出来る事があれば、微力ながら是非ともお力になりたく存じます。