[1] 井古綆 「迎年所感」 七言律詩
[2] 庵仙 「迎年所感」 七言絶句
[3] 黒浴@ 「迎年所感」 七言絶句
[4] Y.T 「迎春所感」 七言絶句
[5] 明鳳 「迎年所感」 七言律詩
[6] 登龍 「迎年所感」 七言絶句
[7] 嗣朗 「迎年所感」 七言絶句
[8] 點水 「迎年所感」 七言絶句
[9] 兼山 「迎年所感」 七言絶句
[10] 真瑞庵 「新年雑賦」 七言律詩
[11] 謝斧 「迎年所感」 五言絶句
[12] 杜正 「迎年所感」 五言絶句
[13] 鮟鱇 「迎年所感 五絶」 五言絶句
[14] 鮟鱇 「迎年所感 五律」 五言律詩
[15] 鮟鱇 「迎年所感 五排」 七言排律
[16] 鮟鱇 「迎年所感 七絶」 七言絶句
[17] 鮟鱇 「迎年所感 七律其一」 七言律詩
[18] 鮟鱇 「迎年所感 七律其二」 七言律詩
[19] 鮟鱇 「迎年所感 七律其三獨木橋體」 七言律詩
[20] 鮟鱇 「迎年所感 七律轆轤体」 七言律詩
[21] 禿羊 「迎年所感」 七言絶句
[22] 常春 「迎年所感 憶伊拉克」 七言絶句
[23] 菊太郎 「迎年所感」 七言律詩
[24] 桐山人 「迎年所感」 七言絶句
[25] 佐竹丹鳳 「迎年所感」 七言絶句
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[迎年所感]
馬齢七秩迓新年 馬齢七秩の新年を迓へ
旭日曈曈罩瑞煙 旭日曈曈瑞煙を罩む
心泰身寧謝康健 心泰身寧康健を謝し
神恩佛徳供清泉 神恩仏徳清泉を供ふ
無汚晩節祝元旦 晩節を汚す無く元旦を祝ひ
何背彝倫求惡錢 何ぞ彝倫に背いて惡錢を求めんや
雖爾難除腹中賊 しかりと雖も腹中の賊を除し難く
忘機洗耳勉參禅 機を忘れ耳を洗って参禅に勉めん
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[2]
投稿者 庵仙
[迎年所感]
丁亥春光照四辺 丁亥(ひのといのしし)の春光 四辺を照らす、
夜來積雪暖生烟 夜来の積雪 暖 烟(けむり)生ず。
今朝正坐吟初譜 今朝 正坐して 初譜(しょふ)を吟ず
只管敲詩過一年 只管(ひたすら) 詩を敲たき 一年を過ごさん。
<解説>
平成19年の春の太陽が燦々と周囲を照らしている。
昨夜からの雪も止んで、積もる積もった雪が暖められ、煙が出ているようである。
元旦の朝、正坐して、自分で作った年始めの漢詩を吟じた。
今年も一途に詩を作って過ごしたいものだ。
新年を迎えての気持である。ゴロゴロしていても一年。それで今年は漢詩を作り、節を付け、詠うのも良いのではないか、と。ささやかではあるが、自分を叱咤激励した。
丁亥(ひのといのしし)=干支でいう西暦2007年のこと。
春光=元旦の太陽
只管(ひたすら)=いちずに、只ひとすじに
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[3]
投稿者 黒浴@
[迎年所感]
平成丁亥吉祥年 平成 丁亥 吉祥の年
四海洋洋旭日鮮 四海 洋々 旭日鮮やか
薄髪老躯身尚健 薄髪 老躯 身なお健なり
朋歓眉壽草堂前 朋と 眉寿を歓ぶ 草堂の前
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[4]
投稿者 Y.T
[迎春所感]
蓬屋虚園草未穿 蓬屋の虚園 草 未だ穿(めぶ)かず
寒梅漸發暖香傳 寒梅 漸く発いて 暖香を伝ふ
老大迎春意無限 老大 春を迎え 意(おもい) 限り無し
含杯迥望白雲天 杯を含んで 迥かに望む 白雲の天
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[5]
投稿者 明鳳
[迎年所感]
人以言旁信字傳 「人」は「言」を以て「信」の 字を 伝へ
爲人不遜僞辭纒 「人(ひと)」と「為(なり)」不遜なれば「偽」辞 纏(まつ)わる
堯天政治耕田樂 堯天の 政治は 田を 耕して 楽しみ
舜日經濟賑市宜 舜日の 経済は 市(いち)を 賑(にぎわ)して 宜し
教育再生朝夕迫 教育の 再生は 朝夕に 迫り
學修徹底必須鞭 学修の 徹底は 必須の 鞭
塞源改革焦眉急 塞源の 改革は 焦眉の 急
侃諤議論心欲然 侃諤(かんがく)の 議論に 心 然(もえ)んと 欲す
<解説>
@「爲人」は「ひととなり」と読む、A「堯天」「舜日」は共に「よく治まる御世」、B「塞源」は「抜本塞源」のこと、C「侃諤」は「侃侃諤諤(かんかんがくがく)」のこと。
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[6]
投稿者 登龍
[迎年所感]
光陰駒隙餞徂年 光陰駒隙徂年に餞す
心迹難舒愧瓦全 心迹舒べ難く瓦全を愧ず
玉暦開端旗影暖 玉暦開端旗影暖かに
雖貧言志學高賢 貧と雖も志を言ひ高賢に学ぶ
<解説>
大意
起句 月日は早く過ぎ徂年に別れを告げる、
承句 心の跡は陳べる事が難しく役に立たない事を恥じる。
轉句 新しい暦を開き始め旗の影が暖かに、
結句 貧乏といえども志を言い昔のずば抜けた賢人に学ぶ。
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[7]
投稿者 嗣朗
[迎年所感]
戌去亥回浮世遷 戌去り亥回るは 浮世の遷り
暗雲國政亂昏傳 暗雲の国政 乱昏伝ふ
人間品格革新礎 人間の品格 革新の礎
但使児悲立命蹎 ただ児を悲しましむは 立命蹎く
<解説>
戌去り亥回るは・・・小泉政権から安部政権に代わって
乱昏 ・・・・・・・・・道理が失われる様
立命 ・・・・・・・・・安心立命
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[8]
投稿者 點水
[迎年所感]
昨今詩草在爐邊 昨今の詩草 爐邊に在り
品格不高詞不鮮 品格高からず 詞 鮮ならず
百八鐘声滌煩腦 百八の鐘声 煩腦を滌ふ
二三佳作俟明年 二三の佳作 明年を俟たん
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[9]
投稿者 兼山
[除夜偶感]
發心吟道十餘年 吟道に 發心して 十餘年
如矢光陰聲未圓 光陰 矢の如く 聲 未だ圓かならず
晩節何歎無一事 晩節 何ぞ歎かん 一事無きを
鐘音百八歳時遷 鐘音 百八 歳時遷る
<解説>
詩吟を習い始めてから、早や13年になる。
年月は矢の如く過ぎ去り、吟は中々上手くはならない。
この歳になって、今更、無冠の我が身を嘆く事も無い。
除夜の鐘が鳴り渡り、今年も暮れる。
定年後に始めた詩吟であるが、未熟者ながら近所の人たちと「詩吟を楽しむ会」をやっている。
団地の裏山にある禅宗妙見山『徳榮寺』の鐘楼には、檀家の人たちが、夜更けから列を成して順番を待ち、除夜の鐘を撞く。(当然、百八以上の鐘声が響く)
煩悩が無いと言えば嘘になるが、今年も暮れる。
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[10]
投稿者 真瑞庵
[新年雑賦]
百八鐘声響陌阡 百八の鐘声 陌阡に響き
逸居矮屋又新年 逸居矮屋 又新年
忙裡執耡畦畝畔 忙裡 耡を執る 畦畝の畔
閑時策杖月花邊 閑時 杖を策す 月花の邊
紅顔私畫人生計 紅顔 私かに画す 人生の計
白髪空重悔悟員 白髪 空しく重ぬ 悔悟の員
老去何論來日事 老去 何ぞ論ぜん 来日の事
廟頭靜点一香煙 廟頭 静かに点ず 一香煙
<解説>
歳をとって、来し方を振り返ると悔やまれることばかり。
とは言え、明日に向かって如何こうしよう等と言う気力も無い。
ただただその日その日の無事を祈るだけ。
どれ、歳も明けたことだし、線香の一本も仏様に上げるか。
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[11]
投稿者 謝斧
[新年所感]
一衣帯水鎖溟煙 一衣帯水 溟煙鎖し
遙夜未明迷去船 遙夜未だ明けず 去船迷ふ
遭虐難忘舊凶事 虐に遭って忘れ難き 舊凶事
省過偏願太平年 過を省りみて偏えに願う 太平年
台湾内政真愁絶 台湾の内政 真に愁絶
半島外交空黯然 半島の外交 空しく黯然たり
四海人皆自兄弟 四海人は皆 自から兄弟たり
鬩牆何異坐鍼氈 鬩牆 何んぞ異らん 鍼氈に坐するを
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[12]
投稿者 杜正
[迎年所感]
歳暮竃Z人未眠 歳暮の竃Z 人 未だ眠らず
三更雑沓寺鐘傳 三更の雑沓 寺鐘伝う
中東殺伐無情極 中東の殺伐 無情極まる
強欲平和滿一年 強く欲す 平和 一年を満たらんことを
<解説>
平和な日本では、忙しいながら新鮮な気持ちで新年を迎えようとしている。
しかし、混迷のまま、新年を迎えるイラク情勢は、遠く離れた日本でも憂慮する出来事である。
来年こそは、戦争の無い一年であって欲しい。
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[13]
投稿者 鮟鱇
[迎年所感 五絶]
迎春清筆硯, 迎春
試繪早梅妍。 試みに
画裡春風底,
關關鶯語圓。 関関として鴬語円かなり。
<解説>
画裡:絵の中
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[14]
投稿者 鮟鱇
[迎年所感 五律]
白首傾椒酒, 白首 椒酒を傾け,
三元憶少年。 三元 少年を憶う。
青春花上露, 青春 花上の露,
朱臉酒中仙。 朱臉 酒中の仙。
依舊揮詩筆, 旧に依りて詩筆を揮い,
履新怩瓦全。 新を
吟如凡鳥哢, 吟ずれば凡鳥の哢るごとく,
鳳字走紅箋。 鳳字 紅箋を走る。
<解説>
鳳字:才能のないこと。鳳は字分解すれば凡鳥となる
履新:新年を迎える
瓦全:役に立たずに長らえること
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[15]
投稿者 鮟鱇
[迎年所感 五排]
愚生到花甲, 愚生 花甲に到り,
還暦欲迎年。 還暦 年を迎えんとす。
依舊傾殘酒, 旧に依りて残酒を傾け,
祭詩佯散仙。 詩を祭り散仙と
官途無鵠志, 官途に鵠志なく,
草舎有陶篇。 草舎に陶篇あり。
乞骨晴耕處, 骨を乞い晴耕の処,
偸閑雨讀天。 閑を偸む雨読の天。
擬唐揮禿筆, 唐に擬して禿筆を揮い,
得意聳吟肩。 意を得て吟肩を聳やかす。
旭日穿窗照, 旭日 窗を穿ちて照らせば,
偸閑雨讀天。 朱顔 雪 顛に満つ。
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[16]
投稿者 鮟鱇
[迎年所感 七絶]
人傾椒酒醉三元, 人 椒酒を傾けて三元に酔い,
依舊題詩吟聳肩。 旧に依りて詩を題し吟じ肩を聳やかす。
偶有中庭家雀囀, たまたま中庭に家雀の囀るありて,
巧酬拙句喜新年。 巧みに拙句に酬い新年を喜ぶ。
<解説>
家雀:雀
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[17]
投稿者 鮟鱇
[迎年所感 七律 其一]
庭梅未綻氣猶寒, 庭梅 未だ綻ばず気はなお寒くも,
新暦新春春半傳。 新暦の新春 春なかばを伝う。
右送西山銀兎落, 右に西山に銀兎の落つるを送り,
左迎東海赤鴉圓。 左に東海に赤鴉の円かなるを迎う。
白頭依舊傾椒酒, 白頭 旧に依りて椒酒を傾け,
朱臉如今入午眠。 朱臉
晩境多閑無一事, 晩境 閑多くして一事なく,
歳朝擧止若前年。 歳朝の擧止 前年の
<解説>
銀兎:月
赤鴉:太陽
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[18]
投稿者 鮟鱇
[迎年所感 七律 其二]
白頭依舊坐樽前, 白頭 旧に依りて樽前に坐し,
醉臉迎春紅欲然。 酔臉 春を迎えて紅く然えんとす。
笑語荊妻侑椒酒, 笑語す 荊妻の椒酒を侑め,
宛如玉女宴詩仙。 宛も玉女の詩仙に宴するがごときに。
人無功譽有吟思, 人に功誉なくして吟思あり,
筆走縱横構對聯。 筆は縦横に走りて対聯を構う。
平仄諧調擬唐律, 平仄諧調す 擬唐の律,
善哉香墨染雲箋。 善き哉 香墨 雲箋を染む。
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[19]
投稿者 鮟鱇
[迎年所感 七律 其三 獨木橋體]
散士偸生又送年, 散士 生を偸んでまた年を送らんとし,
歳除獨飲若常年。 歳除に独り飲むこと 常年のごとし。
風流有罪誑愚叟, 風流に罪ありて愚叟を
韵事無功入晩年。 韵事に功なく晩年に入る。
凡鳥吟詩生鳳字, 凡鳥 詩を吟ずれば鳳字を生じ,
大人加筆到天年。 大人 筆を加えらば天年に到る。
迎新醉夢醒清曉, 迎新の醉夢 清曉に醒むらば,
白首荒唐更一年。 白首の荒唐 更に一年。
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[20]
投稿者 鮟鱇
[迎年所感 七律轆轤体 五首]
半生殘夢醒樽前, 半生の残夢 樽前に醒め,
椒酒堪斟香氣先。 椒酒 斟むに堪えて香気 先んず。
歳晩祭詩懷舊事, 歳晩 詩を祭って旧事を懐かしみ,
正朝傾盞賀新年。 正朝 盞を傾けて新年を賀す。
山妻陪宴醉含笑, 山妻 宴に陪し酔って笑みを含み,
野叟搖唇吟聳肩。 野叟 唇を揺らし吟じて肩を聳やかす。
風韻擬唐成好句, 風韻 唐に擬して好句を成し,
本無声病有詩仙。 本より声病なくして詩仙あり。
○
日入東窗照枕邊, 日は東窓に入りて枕辺を照らし,
半生殘夢醒樽前。 半生の残夢 樽前に醒む。
荊妻陪我傾椒酒, 荊妻 我に陪して椒酒を傾け,
靈液洗塵如玉泉。 霊液 塵を洗って玉泉のごとし。
馬齒徒増身尚健, 馬歯 徒らに増して身 なお健に,
牛毛未減思空連。 牛毛 未だ減らずして思い 空しく連ぬ。
新正依舊揮詩筆, 新正 旧に依りて詩筆を揮えば,
鳳字重成陳套篇。 鳳字 重ねて成す 陳套の篇。
○
歳除依舊坐爐邊, 歳除 旧に依りて炉辺に坐し,
人嘆祭詩同去年。 人 嘆きて詩を祭ること 去年に同じ。
一片佳吟無記録, 一片の佳吟 記録に無く,
半生殘夢醒樽前。 半生の残夢 樽前に醒む。
良妻慰我勸椒酒, 良妻 我を慰めて椒酒を勧めらば,
麗藻成章涌玉泉。 麗藻 章を成して玉泉に涌く。
得意昂然揮短筆, 意を得て昂然と短筆を揮えば,
迎新吟句若通仙。 迎新の吟句 仙に通じるが
○
人賣藏書得酒錢, 人 蔵書を売って酒銭を得,
遊魂買醉送流年。 魂を遊ばし 酔いを買って流年を送る。
頻揮北斗斟星漢, 頻に北斗を揮って星漢を斟み,
暫入南柯絶世縁。 暫く南柯に入りて世縁を絶つ。
一夜吟行過花底, 一夜の吟行 花底に過ごし,
半生殘夢醒樽前。 半生の残夢 樽前に醒む。
歳朝重飲屠蘇效, 歳朝 重ねて飲めば屠蘇に效あり,
詩筆忽成珠玉篇。 詩筆 忽ち成す 珠玉の篇。
○
歳除醉死下黄泉, 歳除 酔って死んで黄泉に下り,
笑對閻王結酒縁。 笑って閻王に対し酒縁を結ぶ。
萬壽法官通義理, 万寿の法官 義理に通じ,
千鍾靈液作詩仙。 千鍾の霊液 詩仙を作す。
白頭妄語成佳句, 白頭の妄語は佳句と成り,
朱臉花言構對聯。 朱臉の花言は対聯を構う。
日上迎新被追放, 日が上り新を迎えれば追放され,
半生殘夢醒樽前。 半生の残夢 樽前に醒む。
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[21]
投稿者 禿羊
[迎年所感]
六十有五又新年 六十有五 又新年
衰骨凡愚貪醉眠 衰骨 凡愚 酔眠を貪る
植柳無看聳幹世 柳を植うるも 看ること無し 聳幹の世
愛桜當寂滿花邊 桜を愛して 当に寂す 花の満てる辺
不須長壽養生術 須いず 長寿 養生の術
時喜貧家飽喫筵 時に喜ぶ 貧家 飽喫の筵
人事正知臻死道 人事 正に知る 死に臻る道と
棄捐醜惡一隨天 醜悪を棄捐して 一に天に随わん
<解説>
植柳:柳宗元「植柳戯題」
愛桜:日本僧 西行故事
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[22]
投稿者 常春
[迎年所感 憶伊拉克]
硝塵未息両河邊 硝塵未だ息まず両河の辺
錯綜怨讐爭覇権 錯綜する怨讐覇権を争う
此地文明発祥處 此の地文明発祥の處
勧君融合太平年 君に勧む融合太平の年をと
<解説>
両河辺=両河流域=美索不達米亜(メソポタミヤ)
覇権は日本発の漢語ですが、市民権を得たのでは。
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[23]
投稿者 菊太郎
[迎年所感]
旭日曈曈歳旦天 旭日 曈曈(とうとう) 歳旦の天
俗塵自脱已三年 俗塵 脱してより 已に三年
浮生霜鬢身康健 浮生の霜鬢 身康健なり
獨壽屠蘇志益堅 独り寿す 屠蘇 志ますます堅なり
<解説>
定年になって早三年、お陰様で身体は至って健康、かねてよりやりたいと思っていたことへの挑戦心だけは旺盛なり
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[24]
投稿者 桐山人
[迎年所感]
飢鳥哀鳴痩樹邊 飢鳥 哀鳴す 痩樹の辺
荒村十里朔風旋 荒村 十里 朔風旋る
今朝孤杖踏霜徑 今朝 孤杖 霜径を踏めば
一萼紅葩又一年 一萼の紅葩 又一年
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[25]
投稿者 佐竹丹鳳
[迎年所感]
誰奏琴箏冷冷弦 誰が奏でる 琴箏冷冷たる弦
玻窓添線曉光鮮 玻窓線を添えて 曉光鮮やかなり
悲歡交到新春信 悲歡交ごも到る 新春の信
贏得衰残風雅縁 贏し得たり衰残 風雅の縁