[1] 謝斧 「讃杜少陵祠墓重修」 七言律詩
[2] 謝斧 「讃杜少陵祠墓重修」 七言律詩
[3] 井古綆 「讃杜少陵祠墓重修」 七言律詩
[4] 登龍 「讃杜少陵祠墓重修」 七言絶句
[5] 藤原崎陽 「讃杜少陵祠墓重修」 七言律詩
[6] 深溪 「讃杜少陵祠墓重修」 七言絶句
[7] 西克 「讃杜少陵祠墓重修」 七言絶句
[8] 岡田嘉崇 「讃杜少陵祠墓重修」 七言律詩
[9] 海山人 「讃杜少陵祠墓重修」 五言律詩
[10] Y.T 「讃杜少陵祠墓重修」 七言絶句
[11] 黒浴@ 「讃杜少陵祠墓重修」 七言絶句
[12] 佐竹丹鳳 「讃杜少陵祠墓重修」 七言律詩
[13] 長岡瀬風 「讃杜少陵祠墓重修」 七言律詩
[14] ニャース 「讃杜少陵祠墓重修」 七言絶句
[15] KITA 「讃杜少陵祠墓重修」 七言絶句
[16] 鮟鱇 「讃杜少陵祠墓重修」 七言絶句
[17] 禿羊 「白帝城上、想杜甫」 七言絶句
[18] 逸爾散士 「讃杜少陵祠墓重修」 七言絶句
[19] 逸爾散士 「懐杜少陵」 七言絶句
[20] 坊主 「讃杜少陵祠墓重修」 七言絶句
[21] 桐山人 「讃杜少陵祠墓重修」 七言絶句
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[讃杜少陵祠墓重修]
子美文章無匹儕 子美の文章 匹儕無く
奇辞絶妙巧安排 奇辞絶妙 安排巧なり
竄逃鬼手遺詩史 鬼手を竄逃して 詩史を遺し
棲遁草堂寧病骸 草堂に棲遁して 病骸を寧んじる
閑坐碑亭高趣動 閑に碑亭に坐せば 高趣動き
重修祠墓古賢懷 重ねて祠墓を修めれば 古賢を懷う
明清人士崇公厚 明清の人士 公を崇ぶこと厚く
如此事功天下佳 此の如き事功 天下に佳なり
<解説>
[鬼手] 死に神 「蠣(王蠣)撥其手曰 冷如鬼手馨 彊來捉人臂」(『世説新語』)
[碑亭] 碑與亭 祠墓 祠與墓
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[2]
投稿者 謝斧
[讃杜少陵祠墓重修]
浣花溪水倦徘徊 浣花渓水 徘徊に倦み
此結草堂逃難來 此に草堂を結びて 難を逃れて来る
籠竹含風戞瓊玉 籠竹風を含んで 瓊玉を戞ち
榿林成蔭覆蒼苔 榿林 蔭を成して 蒼苔を覆う
餘生養病身初健 餘生病を養いて 身初めて健なり
時事賦詩心易摧 時事詩を賦して 心摧け易し
須贊明清高雅士 須らく贊すべし 明清高雅の士を
重修祠墓至歓哉 祠墓を重修しては 至歓なる哉
<解説>
[籠竹][榿林]は杜甫詩の借句
[時事] 甫善陳時事律切精深至千言不少衰世號詩史 (『唐書杜甫傳賛』)
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[3]
投稿者 井古綆
[讃杜少陵祠墓重修]
孤舟流浪頼朋来 孤舟流浪して 朋を頼りて来る
結草浣花渓畔隈 草を結ぶ 浣花渓畔の隈
椽筆未投推病賦 椽筆未だ投ぜず 病を推して賦し
蓬門久閉為誰開 蓬門久しく閉じて 誰が為に開く
冬宵夏夜参商別 冬宵夏夜 参商の別れ
渭樹江雲李杜杯 渭樹江雲 李杜の杯
玉折千年猶敬仰 玉折千年 猶敬仰
重修祠墓慕詩才 祠墓を重修して 詩才を慕う
<解説>
5.6句は実際には不可能ですが、詩聖杜甫の生涯に於いて一番心残りであったであろうと忖度して対句にしました。
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[4]
投稿者 登龍
[讃杜少陵祠墓重修]
重修陵墓十分佳 重修陵墓 十分に佳なり
俊傑當年耀舊牌 俊傑當年 舊牌に耀く
不斷香煙詩聖徳 香煙斷たず 詩聖の徳
慇懃稽顙我何乖 慇懃稽顙 我何をか乖かん
<解説>
起句 修理を重ねた杜甫の墓は十分に美しくなった
承句 その昔の秀才の威厳は古い石碑の文にある
轉句 線香の煙は詩聖の徳を尊び絶え間が無く
結句 懇ろに額を地につけてお辞儀をし、どうして背く事が出来ようか いや、
決して背けない心境である
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[5]
投稿者 藤原崎陽
[讃杜少陵祠墓重修]
風聞子美旧居頽 風聞す子美 旧居頽れ
後進重修杜館開 後進重修して 杜館開く
麗藻千篇溢書屋 麗藻千篇 書屋に溢れ
錦心万感隔囂埃 錦心万感 囂埃を隔つ
乱離剣閣逃夷過 乱離して剣閣 夷を逃れて過ぎ
放浪成都卜宅来 放浪して成都 宅を卜して来たる
世称詩史自無敵 世に詩史と称されて 自ら敵無く
至今祠墓甚荘哉 今に至りて祠墓 甚だ荘なる哉
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[6]
投稿者 深溪
[讃杜少陵祠墓重修]
漂泊生涯清韻才 漂泊の生涯 清韻の才
酒中病没激餘哀 酒中の病没 餘哀を激す
如今修復成祠墓 如今 修復 祠墓を成す
無類少陵安在哉 類い無き 少陵 安くにか在りや
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[7]
投稿者 西克
[讃杜少陵祠墓重修]
山河国破客愁停 山河国破れて客愁停め
流浪悲境看巨星 流浪の悲境に巨星を看る
乱鎮望郷懐不尽 乱鎮まりて懐い尽きず
杜陵夢断洞湖汀 杜陵の夢は断つ洞湖の汀
<解説>
終戦時を思い出し、杜甫の心情が理解出来る気がします。
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[8]
投稿者 岡田嘉崇
[讃杜少陵祠墓重修]
安住草堂求句回 草堂に安住して 句を求めて回り
逗留三載賦揮才 逗留三載 賦して才を揮う
空餘固疾愁眉展 空しく餘す 固疾 愁眉展べ
些慰閑吟笑口開 些か慰む閑吟 笑口開く
一宇遂荒随物換 一宇遂荒 物に随って換る
兩朝修築逐時來 兩朝の修築 時を逐うて來る
顯彰偉績尊文運 偉績を顯彰して 文運を尊び
舊態今傳功大哉 舊態今に傳う 功大なる哉
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[9]
投稿者 海山人
[讃杜少陵祠墓重修 和『登岳陽樓』]
江南一國憂 江南 一國 憂ふ
有士記高楼 士ありて高楼に記す
夕日青山到 夕日 青山に到り
楚雲積水浮 楚雲 積水に浮ぶ
論文李白酒 文を論ず 李白の酒
戴帝孔明舟 帝を戴く 孔明の舟
北極招魂定 北極 魂を招きて定り
讃歌宇宙流 讃歌 宇宙に流る
<解説>
「登岳陽楼」杜甫最晩年の詩。
昔聞洞庭水、今上岳陽楼。
呉楚東南裂、乾坤日夜浮。
親朋無一字、老病有孤舟。
戎馬関山北、憑軒涕泗流。
「有士記高楼」範仲淹の「岳陽楼記」をさす。
天下の憂いに先だちて憂え、天下の楽しみに後れて楽しむ
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[10]
投稿者 Y.T
[讃杜少陵祠墓重修]
杜甫生前常是憂 杜甫 生前 常に是 憂ふ
江湖漂泊一沙鴎 江湖 漂泊 一沙鴎
令名死後高天下 令名 死後 天下に高し
新墓階前車馬稠 新墓 階前 車馬 稠し
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[11]
投稿者 黒浴@
[讃杜少陵祠墓重修]
吾学唐詩十数年 吾 唐詩を学び 十数年
曲江春望詠吟篇 曲江 春望 詠吟の篇
知祠墓復修同慶 祠墓復修を知り 慶び同じ
杜聖英名万古伝 杜聖の英名 万古に伝えん
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[12]
投稿者 佐竹丹鳳
[讃杜少陵祠墓重修]
曾游萬里錦城囘 曽て万里に游び 錦城を回り
吟友積年沖想開 吟友 積年の沖想を開く
杜甫草堂欣有跡 杜甫草堂に 跡有るを欣び
浣花牋紙嘆無媒 浣花牋紙の 媒無きを嘆く
叢篁風静惟拾句 叢篁 風静かに 惟 句を拾い
溪柳水枯空拂苔 渓柳 水枯れて 空しく苔を払う
今日修成清夜盡 今日 修成りて 清夜尽き
遙思陵下返魂來 遥かに思う 陵下に魂を返し来るを
<解説>
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[13]
投稿者 長岡瀬風
[讃杜少陵祠墓重修]
城西七里曲江隅 城西七里曲江隅
欲卜草堂無理戝 草堂を卜せんと欲すも 戝を理むる無し
為覓何邕榿木苗 為に何邕に覓む 榿木の苗 @災―火+邑
亦求蕭実野桃栽 亦蕭実に求む 野桃栽
偏憐曽有百憂集 偏に憐む曽って有り 百憂集るを
始覺今看四望開 始めて覺ゆ 今看る四望開くを
稚子老妻遊戲好 稚子老妻 遊戲好し
三朝重修夢魂回 三朝の重修 夢魂回る
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[14]
投稿者 ニャース
[讃杜少陵祠墓重修]
洞庭夢見幾千回
世事多多走不開
聞道杜陵新面目
望西忍待好機来
<解説>
行きたいですね。歩きたいですね。
杜甫、李白の旅した道。
なんとか好機を見つけたい、そんな思いでつくりました。
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[15]
投稿者 KITA
[讃杜少陵祠墓重修]
林中清地少陵牌 林中の清地に 少陵の牌
獻上文詞慰老懐 文詞を獻上して 老懐を慰めん
遺徳律詩天下寶 遺徳の律詩 天下の寶
互披永久與師偕 互に永久を披く 師與偕せん
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[16]
投稿者 鮟鱇
[讃杜少陵祠墓重修]
鴻鳴喜事到茅齋, 鴻鳴いて喜事 茅齋に到り,
野叟開顔吟露台: 野叟 開顔して露台に吟ず:
詩聖慈憐民窘困, 詩聖 民の窘困するを慈憐するに,
澄高辞賦不誇才。 澄高たる辞賦に才を誇らずと。
<解説>
[喜事]:祝いごと。
[露台]:屋上の物干し台。
[開顔]:にっこりする。喜ぶ。
[詩聖]:杜甫のこと。
[慈憐]:いつくしみあわれむ。
[窘困]:困窮する。
[澄高]:気品がきよくけだかい。
[辞賦]:詩文。
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[17]
投稿者 禿羊
[白帝城上、想杜甫]
眼前滾滾大江来 眼前 滾滾として 大江来り
白帝城頭三峡開 白帝城頭 三峡開く
遥想詩翁漂泊涙 遥かに想う 詩翁漂泊の涙
叫猿飛鳥剰秋哀 叫猿 飛鳥 秋哀剰りあり
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[18]
投稿者 逸爾散士
[讃杜少陵祠墓重修]
詩聖功傳東海涯 詩聖功ハ傳ウ東海ノ涯
名篇於我益吟懐 名篇我ニ於イテ吟懐ヲ益ス
廟祠修復万邦慶 廟祠ノ修復万邦ノ慶ビ
他日巡拝跪玉階 他日巡拝シテ玉階ニ跪カン
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[19]
投稿者 逸爾散士
[懐杜少陵]
今代少陵中夏在 今代、少陵ノ中夏ニ在レバ
南京重慶詠何如 南京、重慶、詠ズルコト何如。
千年師表報仇恨 千年ノ師表ニ、仇恨デ報イ
倭國人恇後世書 倭国ノ人ハ恇ル後世ノ書。
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[20]
投稿者 坊主
[讃杜少陵祠墓重修]
蘇州馥郁碧螺街 蘇州馥郁 碧螺の街
祠墓重修願已諧 祠墓重修 願は已に諧
一札霜毫遺稿綴 一札の霜毫もて 遺稿を綴る
遊行杜甫在詞牌 遊行の杜甫 詞牌に在り
<解説>
〔平江〕は碧螺春というお茶の産地で「驚くほど香りのいいお茶」と呼ばれていて、その茶の香りがする街である。
杜甫の祠墓重修の願いがかなった。
一本の白い穂先の筆で杜甫の詞を思い出しながら遺稿を綴る
長い間旅をした杜甫も詞牌となってここに永遠と在りつづける
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[21]
投稿者 桐山人
[讃杜少陵祠墓重修]
一行飛雁泬寥涯 一行の飛雁 泬寥の涯
万里秋風翠嶂埋 万里 秋風 翠嶂埋む
澹澹平江繞祠墓 澹澹として平江 祠墓を繞り
杜詩千載慰羇懐 杜詩 千載 羇懐を慰む
自分の作を載せるのを忘れていました。
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