2025年の投稿詩 第151作は静岡芙蓉漢詩会の 柳村 さんからの作品です。
 令和6年5月27日に静岡市の鎌倉文庫にて合評会を開きました。
 完成作を『芙蓉漢詩集 第34集』としてまとめました。

作品番号 2025-151

  寒窗        

 嚴冬早起夜寒侵   厳冬 早起きすれば 夜寒 侵す

 呵手哀翁亦費吟   手を呵す哀翁 亦吟を費やす

 仰見曉天清似水   仰ぎ見る暁天  清 水に似たり

 乾坤澄�K月沈沈   乾坤 澄�K 月沈々

          (下平声「十二侵」の押韻)


※令和六年大寒頃の作

「呵手」: 手に息を吹きかける
「衰翁」: あわれな老人
「澄�K」: 澄みわたる
「沈沈」: ひっそりしたさま
























 2025年の投稿詩 第152作は静岡芙蓉漢詩会の 柳村 さんからの作品です。
 令和6年5月27日に静岡市の鎌倉文庫にて合評会を開きました。
 完成作を『芙蓉漢詩集 第34集』としてまとめました。

作品番号 2025-152

  遊梅園        

 �C遊半日訪芳華   清遊 半日 芳華を訪ふ

 吹面春風吟興加   面を吹く春風 吟興加ふ

 品格無雙紅與白   品格 無双 紅と白と

 幽香脈脈愛横斜   幽香脈々 横斜を愛す

          (下平声「六麻」の押韻)


※令和六年二月作

「横斜」: 横たわり斜めになること。転じて梅を言う
「品格」: 梅の気品
























 2025年の投稿詩 第153作は静岡芙蓉漢詩会の 柳村 さんからの作品です。
 令和6年5月27日に静岡市の鎌倉文庫にて合評会を開きました。
 完成作を『芙蓉漢詩集 第34集』としてまとめました。

作品番号 2025-153

  春江絶句 一        

 半日江遊天地春   半日の江遊 天地の春

 韶華燦燦洗心塵   韶華 燦々 心塵を洗ふ

 幽禽點點清波上   幽禽 点々 清波の上

 兩岸櫻雲一望眞   両岸の桜雲 一望真なり

          (上平声「十一真」の押韻)


※令和六年三月作

「韶華」: 春ののどかなけしき
「燦燦」: 光りがかがやくさま
























 2025年の投稿詩 第154作は静岡芙蓉漢詩会の 柳村 さんからの作品です。
 令和6年5月27日に静岡市の鎌倉文庫にて合評会を開きました。
 完成作を『芙蓉漢詩集 第34集』としてまとめました。

作品番号 2025-154

  春江絶句 二        

 信歩逍遙野水頭   歩に信せ逍遥す 野水の頭(ほとり)

 詩情不盡凝雙眸   詩情は尽きず 双眸(そうぼう)を凝らす

 鷺飛鳧浴魚跳處   鷺飛び 鳧浴び 魚跳(はぬ)る処

 習習東風春色浮   習々たる東風 春色浮ぶ

          (下平声「十一尤」の押韻)


























 2025年の投稿詩 第155作は静岡芙蓉漢詩会の 甫途 さんからの作品です。
 令和6年5月27日に静岡市の鎌倉文庫にて合評会を開きました。
 完成作を『芙蓉漢詩集 第34集』としてまとめました。

作品番号 2025-155

  妻籠宿        

 山間朝旭趁霜晴   山間 朝旭(ちょうきょく) 霜晴(そうせい)を趁(お)ふ

 旅宿嚴風凄氣盈   旅宿 嚴風 凄氣は盈(み)つ

 古色聯檐人馬路   古色の聯檐(れんえん) 人馬の路

 今猶居住客心驚   今猶ほ 居住 客心(かくしん)驚く

          (下平声「八庚」の押韻)


「安逸」: やすんじ楽しむ

 今、日本の古き時代の住居、生活、文化を訪ねて外国人がどっと押し寄せている。
 江戸時代の厳しい環境に思いをはせる人はどれくらいいるだろうか。
























 2025年の投稿詩 第156作は静岡芙蓉漢詩会の 甫途 さんからの作品です。
 令和6年5月27日に静岡市の鎌倉文庫にて合評会を開きました。
 完成作を『芙蓉漢詩集 第34集』としてまとめました。

作品番号 2025-156

  羽田飛行機事故        

 羽田閃爍晩來災   羽田(はねだ)の閃爍(せんしゃく) 晩来の災

 機軆燒播如舐回   機体 焼播(しょうばん) 舐(な)むるがごとく回る

 退出非常無一物   退出 非常 無一物

 生還三百整然哉   生還 三百 整然たる哉(かな)

          (上平声「十灰」の押韻)


「燒播」: やきあがる

 偶然テレビを見ていたら事故が起きた。
 避難なんと三百余人。一人も死者がいないという快挙、世界は称賛、また日本人は何という人たちと呆れられていた。
 その後、能登へ向かう自衛隊機が被害に遭って死者がでているという報道に又、胸が二重に痛んだ。
























 2025年の投稿詩 第157作は静岡芙蓉漢詩会の 甫途 さんからの作品です。
 令和6年5月27日に静岡市の鎌倉文庫にて合評会を開きました。
 完成作を『芙蓉漢詩集 第34集』としてまとめました。

作品番号 2025-157

  春菜        

 蕪菁收穫入籠全   蕪菁(ぶせい)の収穫 籠に入れて全(まった)し

 遇雨騒然奔圃田   遇雨(ぐうう) 騒然 圃田を奔る

 �鵠駐V爲純洗淨   緑白 天は為(な)す 純洗浄

 野邊根菜雪肌妍   野辺の根菜 雪肌(せっき)妍たり

          (下平声「一先」の押韻)


























 2025年の投稿詩 第158作は静岡芙蓉漢詩会の 甫途 さんからの作品です。
 令和6年5月27日に静岡市の鎌倉文庫にて合評会を開きました。
 完成作を『芙蓉漢詩集 第34集』としてまとめました。

作品番号 2025-158

  白菜        

 白菜堪寒美味加   白菜 寒に堪へ 美味加ふ

 容姿透映確乎嘉   容姿 透映 確乎(かくこ)の嘉(か)

 忽然想起故宮寶   忽然 想起 故宮の寶(たから)

 翠玉如生異彩誇   翠玉 生のごとし 異彩誇る

          (下平声「六麻」の押韻)


「確乎」: たしかなさま
「嘉」: よい。結構である よい、としてほめる。好む。
「忽然」: たちまち。とつぜん
「想起」: おもいだす

 白菜を頂いたら直ぐ故宮の「白菜」を思い出した。
 正直、白菜を見るたび、と言った方が正しい。
 その「白菜」を見た時、作家魂の魂だと思った。
 普通は宝の石に数百円の野菜を題材にしない。
 作家は(この石が生きるのは「白菜」だ)と。
 清々しい思いをした。
























 2025年の投稿詩 第159作は静岡芙蓉漢詩会の F ・ U さんからの作品です。
 令和6年5月27日に静岡市の鎌倉文庫にて合評会を開きました。
 完成作を『芙蓉漢詩集 第34集』としてまとめました。

作品番号 2025-159

  傷能登半島地震 其一        

 狂瀾烈震襲能登   狂瀾の烈震 能登を襲ふ

 戸戸迎春恨反勝   戸戸春を迎ふるも恨み勝へ反(かた)し

 平穏營生何日復   平穏な営生何(いず)れの日(ひ)に復(もど)らん

 関懷災黎氣填膺   災黎(さいれい)を関懐すれば 気膺(よう)に填(み)つ

          (下平声「十蒸」の押韻)


「営生」: 生計を営むこと いとなみ
「関懐」: 心にかける 思いやる
「氣填膺」: 憂いが胸にみちる
























 2025年の投稿詩 第160作は静岡芙蓉漢詩会の F ・ U さんからの作品です。
 令和6年5月27日に静岡市の鎌倉文庫にて合評会を開きました。
 完成作を『芙蓉漢詩集 第34集』としてまとめました。

作品番号 2025-160

  傷能登半島地震 其二        

 元正災禍教胸恫   元正の災禍 胸を恫(いた)ましめ

 大地掀翻慘状窮   大地掀翻(きんほん) 惨状窮まる

 假寓起居何不耐   仮寓の起居 何ぞ耐へざらんや

 偏祈菑患共春融   偏へに祈る 菑患(さいかん) 春と共に融ぜんを

          (上平声「一東」の押韻)


「掀翻」: あかり ひるがえる
「菑患」: 災いと憂い 災患























 2025年の投稿詩 第161作は静岡芙蓉漢詩会の F ・ U さんからの作品です。
 令和6年5月27日に静岡市の鎌倉文庫にて合評会を開きました。
 完成作を『芙蓉漢詩集 第34集』としてまとめました。

作品番号 2025-161

  初夏即事        

 薫風吹度散梨花   薫風吹き度り 梨花散じ

 新樹輝輝圍梵家   新樹輝輝く 梵家を囲む

 杜宇啼過庭院寂   杜宇啼き過ぎて 庭院寂かに

 偸閑過午獨煎茶   偸閑(とうかん) 過午 独り茶を煎る

          (下平声「六麻」の押韻)


























 2025年の投稿詩 第162作は静岡芙蓉漢詩会の F ・ U さんからの作品です。
 令和6年5月27日に静岡市の鎌倉文庫にて合評会を開きました。
 完成作を『芙蓉漢詩集 第34集』としてまとめました。

作品番号 2025-162

  觀梅聞鶯        

 江村蕭寺老梅横   江村の蕭寺(しょうじ) 老梅横たはり

 已發玉葩春意生   已に玉葩を発(ひら)いて 春意生ず

 冷蕊孤芳疎影外   冷蕊孤芳 疎影の外

 初聞黄鳥兩三聲   初めて聞く 黄鳥の両三声

          (下平声「八庚」の押韻)


























 2025年の投稿詩 第163作は静岡芙蓉漢詩会の 梁山 さんからの作品です。
 令和6年5月27日に静岡市の鎌倉文庫にて合評会を開きました。
 完成作を『芙蓉漢詩集 第34集』としてまとめました。

作品番号 2025-163

  二宮尊�コ翁        

 寒村數百滿窮民   寒村数百 窮民に満つ

 自棄荒田累塁貧   自棄の荒田 累々貧し

 尊�コ終身奔救苦   尊徳 終身 奔りて苦を救へば

 至今餘慶潤人人   今に至るも 余慶(よけい)人々を潤す

          (上平声「十一真」の押韻)


























 2025年の投稿詩 第164作は静岡芙蓉漢詩会の 梁山 さんからの作品です。
 令和6年5月27日に静岡市の鎌倉文庫にて合評会を開きました。
 完成作を『芙蓉漢詩集 第34集』としてまとめました。

作品番号 2025-164

  甲州湯之奥金山        

 秘境幽幽鳥語稀   秘境幽幽 鳥語稀(まれ)に

 青苔石徑樹遮暉   青苔の石径 樹は暉きを遮る

 當山産出黄金鑛   当山(このやま)産出せり 黄金の鉱(いし)

 射幸殘魂遺弊衣   射幸の残魂 弊衣を遺(のこ)す

          (上平声「五微」の押韻)


























 2025年の投稿詩 第165作は静岡芙蓉漢詩会の 梁山 さんからの作品です。
 令和6年5月27日に静岡市の鎌倉文庫にて合評会を開きました。
 完成作を『芙蓉漢詩集 第34集』としてまとめました。

作品番号 2025-165

  川湊鰍澤        

 送米載鹽高瀬舟   米を送り塩を載せる 高瀬舟

 艪竿小帆制奔流   艪竿小帆 奔流を制す

 河人代代無長壽   河人代々 長寿無し

 替馬牽綱恰似囚   馬に替へて綱を牽(ひ)く 恰(あたか)も囚に似る

          (下平声「十一尤」の押韻)


























 2025年の投稿詩 第166作は静岡芙蓉漢詩会の 梁山 さんからの作品です。
 令和6年5月27日に静岡市の鎌倉文庫にて合評会を開きました。
 完成作を『芙蓉漢詩集 第34集』としてまとめました。

作品番号 2025-166

  悼友痛飲        

 櫻花爛爛又迎春   桜花 爛爛 又春を迎ふ

 �克�香香尚待人   緑酒 香香 尚ほ人を待つ

 魂魄漂漂虛空去   魂魄 飄飄 虚空に去り

 半杯沈沈奈堪辛   半杯 沈沈 奈(なん)ぞ辛さ堪へんや

          (上平声「十一真」の押韻)


杯を 二つ並べて 亡き友と
      ゆく春惜しむ 花の舞ひかな
























 2025年の投稿詩 第167作は静岡芙蓉漢詩会の 擔雪 さんからの作品です。
 令和6年5月27日に静岡市の鎌倉文庫にて合評会を開きました。
 完成作を『芙蓉漢詩集 第34集』としてまとめました。

作品番号 2025-167

  春遊 其一        

 日暖草萌芳意咍   日暖かく 草萌ゆ 芳意咍(わら)ふ

 春天櫻氣鳥飛回   春天 桜気 鳥飛び回る

 靈峯富嶽猶殘雪   富岳 霊峰 猶ほ残雪

 一經韶光爛漫催   一径の韶光 爛漫催す

          (上平声「十灰」の押韻)


























 2025年の投稿詩 第168作は静岡芙蓉漢詩会の 擔雪 さんからの作品です。
 令和6年5月27日に静岡市の鎌倉文庫にて合評会を開きました。
 完成作を『芙蓉漢詩集 第34集』としてまとめました。

作品番号 2025-168

  春遊 其二        

 日暖�C明啼鳥親   日暖かく 清明 啼鳥親しむ

 積翠野色鏡中眞   積翠 野色 鏡中の真

 融融淑氣羊腸路   融融たる淑気 羊腸の路

 馥郁櫻花春更循   馥郁たる桜花 春更に循(うなが)す

          (上平声「十一真」の押韻)


























 2025年の投稿詩 第169作は静岡芙蓉漢詩会の 擔雪 さんからの作品です。
 令和6年5月27日に静岡市の鎌倉文庫にて合評会を開きました。
 完成作を『芙蓉漢詩集 第34集』としてまとめました。

作品番号 2025-169

  歳晩書懷        

 景物蕭蕭隔世塵   景物蕭蕭 世塵を隔つ

 今宵�C影月窺人   今宵�C影 月 人を窺(うかが)ふ

 蓬扃寂寞寒意迫   蓬扃(ほうけい) 寂寞 寒意迫る

 臘尾終窮只待春   臘尾(ろうび) 終に窮まり 只春を待つ

          (上平声「十一真」の押韻)


























 2025年の投稿詩 第170作は静岡芙蓉漢詩会の 擔雪 さんからの作品です。
 令和6年5月27日に静岡市の鎌倉文庫にて合評会を開きました。
 完成作を『芙蓉漢詩集 第34集』としてまとめました。

作品番号 2025-170

  春日郊行        

 韶律遲遲料峭天   韶律(しょうりつ) 遅遅として 料峭(りょうしょう)の天

 木蓮蓓蕾醉中眠   木蓮 蓓蕾(ばいらい) 醉中に眠る

 郊墟寒盡東風軟   郊墟 寒尽きて 東風軟らぐ

 芳草暄沙春半傳   芳草 暄沙(けんさ) 春半ばを伝ふ

          (下平声「一先」の押韻)


























 2025年の投稿詩 第171作は静岡芙蓉漢詩会の 常春 さんからの作品です。
 令和6年5月27日に静岡市の鎌倉文庫にて合評会を開きました。
 完成作を『芙蓉漢詩集 第34集』としてまとめました。

作品番号 2025-171

  清水港        

 街道要衝地   街道要衝(ようしょう)の地

 古來舟運昌   古来舟運 昌(さか)ん

 靈峰航路導   霊峰 航路の導き

 松籟港灣芳   松籟 港湾に芳し

 文化交流譽   文化交流の誉(ほま)れ

 物資蒐散倉   物資 蒐散(しゅうさん)の倉

 盛名清水湊   盛名 清水湊(しみずみなと)

 任俠;氣風強   任侠の気風強し

          (下平声「七陽」の押韻)


663年庵原君臣 健児を率いて海を越え百済に到らん  日本書記、























 2025年の投稿詩 第172作は静岡芙蓉漢詩会の 常春 さんからの作品です。
 令和6年5月27日に静岡市の鎌倉文庫にて合評会を開きました。
 完成作を『芙蓉漢詩集 第34集』としてまとめました。

作品番号 2025-172

  奥本海黙(オッペンハイマー)        

 理論物理究原子   理論物理で原子を究め

 主導完成核彈威   主導し完成す 核弾の威

 戰勝功勞心不屈   戦勝の功労 心は不屈

 直言開發續行非   直言す 開発続行の非を

          (上平声「五微」の押韻)


 1942年 ロスアラモスにて原爆開発を担う。
 47年 原子力委員会議長として核兵器の国際管理呼びかけ、水爆を含む核開発に反対の姿勢。
 50〜マッカ―シズム赤狩り。54年ソ連のスパイ容疑で政府公職追放。
 2022年「米エネルギー省が公職追放を偏見に基づく不公正な手続き」として取り消した。























 2025年の投稿詩 第173作は静岡芙蓉漢詩会の 常春 さんからの作品です。
 令和6年5月27日に静岡市の鎌倉文庫にて合評会を開きました。
 完成作を『芙蓉漢詩集 第34集』としてまとめました。

作品番号 2025-173

  漢俳 二句之一        

 海外激情攻   

 國内何汚小金庫   

 喝破乞怒龍   

 海の向こうは弱い物いじめ  こちらはこそこそ銭勘定  竜神様よ お叱りを   

          (上平声「一東」の押韻)


政党の規律弛緩はすさまじい。























 2025年の投稿詩 第174作は静岡芙蓉漢詩会の 常春 さんからの作品です。
 令和6年5月27日に静岡市の鎌倉文庫にて合評会を開きました。
 完成作を『芙蓉漢詩集 第34集』としてまとめました。

作品番号 2025-174

  漢俳 二句之二        

 明治少年詩   

 冀北學風山野馳   

 報徳繼承支   

 明治冀北の少年は  山野を馳せる馬さながら  報徳の今また似たり   

          (上平声「四支」の押韻)


『報徳』四月号の錐股襍集は冀北学舎明治十〜十七年の生徒の詩集
 楽一過冀北之野而馬群遂空
























 2025年の投稿詩 第175作は静岡芙蓉漢詩会の Y ・ H さんからの作品です。
 令和6年5月27日に静岡市の鎌倉文庫にて合評会を開きました。
 完成作を『芙蓉漢詩集 第34集』としてまとめました。

作品番号 2025-175

  筍        

 朋來分給耀龍孫   朋来たり分かち給す 耀(かがや)きの竜孫

 煮沸剥皮風味奔   煮沸皮を剥(す)けば 風味奔る

 炊飯加筍宜小酌   炊飯筍を加ふれば 小酌に宜(よろ)し

 彌増絶品忘塵煩   弥増(いやま)す 絶品 塵煩(じんはん)を忘る

          (上平声「十三元」の押韻)


 友人が筍を持って来てくれた。
 さっそく皮を剥ぎ湯に通し料理した。
 筍ごはんも好し酒の肴にもよし。
 美味しくいただいた。
























 2025年の投稿詩 第176作は静岡芙蓉漢詩会の Y ・ H さんからの作品です。
 令和6年5月27日に静岡市の鎌倉文庫にて合評会を開きました。
 完成作を『芙蓉漢詩集 第34集』としてまとめました。

作品番号 2025-176

  鯉幟        

 鯉幟躍然佳節天   鯉幟(りし) 躍然 佳節の天

 登龍遊弋景依然   登竜 遊弋(ゆうよく) 景は依然

 好文尚武健吾子   好文尚武 吾子 健やかに

 成長年年待比肩   成長年々 比肩(ひけん)を待たん

          (下平声「一先」の押韻)


<解説>

 近所で鯉のぼりが上がった。
 初端午の節句であろう。
 ふと昔を思い出し息子の端午の節句を祝ったことを思い出した。


























 2025年の投稿詩 第177作は静岡芙蓉漢詩会の Y ・ H さんからの作品です。
 令和6年5月27日に静岡市の鎌倉文庫にて合評会を開きました。
 完成作を『芙蓉漢詩集 第34集』としてまとめました。

作品番号 2025-177

  敬老會        

 開封敬老正吾名   開封すれば 敬老 正に吾名

 何疾年華百感生   何ぞ疾き年華 百感生ず

 半喜半悲長壽祝   半ば喜び 半ば悲し 長寿の祝ひ

 自我心身無地營   自我の心身 事無く営めるに

          (下平声「八庚」の押韻)


<解説>

 敬老会の調査通知が役所から送られてきた。
 嬉しくもあり悲しくもある。
 まだまた若いと思っていたのは自分だけか?
 敬老会の意義が問われている。
 税金の有効活用とは何か。


























 2025年の投稿詩 第178作は静岡芙蓉漢詩会の Y ・ H さんからの作品です。
 令和6年5月27日に静岡市の鎌倉文庫にて合評会を開きました。
 完成作を『芙蓉漢詩集 第34集』としてまとめました。

作品番号 2025-178

  政治不信        

 報道新聞不忍看   新聞(ニュース)の報道看るに忍びず

 裏金發覺有餘歎   裏金発覚 有余の歎き

 説明責任議員務   説明責任 議員の務め

 信頼挽回途轉難   信頼挽回 途転(うた)た難(かた)し

          (上平声「十四寒」の押韻)


<解説>

 裏金問題が世間を騒がしている。
 政治と金の問題は何時の時代も問われている。
 解決する良い手段はないのか。


























 2025年の投稿詩 第179作は静岡芙蓉漢詩会の 子方 さんからの作品です。
 令和6年5月27日に静岡市の鎌倉文庫にて合評会を開きました。
 完成作を『芙蓉漢詩集 第34集』としてまとめました。

作品番号 2025-179

  戰後修學旅行        

 雨過拂曉汽車奔   雨過ぎ 払暁(ふつぎょう) 汽車奔る

 上野驛亭蟬鳴喧   上野公園 蝉噪ぎ(さわ)喧(やかま)し

 到處襤褸戰災子   到る処 襤褸(らんる) 戦災の子

 一齊午食出空盆   一斉の午食 空盆出す

          (上平声「十三元」の押韻)


<解説>

 終戦後、東京に修学旅行に行った。  オート三輪で雨中、駅へ送ってもらい蒸気機関車で四時間で上野へ行った。
 地下道の孤児達は昼食の我々に空缶を差出し物乞いをした。
 ショックを受けた


























 2025年の投稿詩 第180作は静岡芙蓉漢詩会の 子方 さんからの作品です。
 令和6年5月27日に静岡市の鎌倉文庫にて合評会を開きました。
 完成作を『芙蓉漢詩集 第34集』としてまとめました。

作品番号 2025-180

  同級生旅行        

 戰後離離八十年   戦後 離れ離れ 八十年

 同期好久旅途聯   同期 久しく好(よ)し 旅途聯ぬ

 生存健在殘餘僅   生存健在 残余(ざんよ)僅(わず)か

 相互慶勞寛浴泉   相互 慶(よろ)こび勞(いた)はり 浴泉に寛(くつろ)ぐ

          (下平声「一先」の押韻)


<解説>

 寺での分散授業だった小二の生徒は、戦後本校へ二五〇名集まった。
 今年四月、生存は凡そ一割。