七言聯句のコーナーです。2003年・秋の部


 皆さんの七言句で漢詩をどんどん連ねていく柏梁体です。
 今回は、上平声「一東」の脚韻でした。

 前回の2000年・春の部もご覧下さい。



掲載日      作  品      書き下し or 意味   作 者       
09/01  青稲吐花待重  青い稲が花を吐いて、重陽を待つ  小生  岐阜 20代・男
 
09/01  二百十日秋風  二百十日 秋風の郷  桐山人  愛知 40代・男
 
09/02  蕣華猶留盛夏  蕣華(むくげの花)は猶ほ留む盛夏の香  舜隱  岐阜 10代・男
 
09/02  夏宿傾西去一  初秋の夜空は夏の星星が西に"退場"を急ぎます  三耕  東京 40代・男
 
09/06  晩蝉鳴尽月荒  晩蝉鳴き尽きて月荒涼たり  鮟鱇  東京 50代・男
 
09/07  白水蕭蕭送夜  白水 蕭蕭 夜光を送る  三耕  東京 40代・男
 
09/09  朝露灑籬菊初  朝露 籬に灑ぎ 菊初めて香る  桐山人  愛知 40代・男
 
09/10  風停秋茜碧空  風停まりて 秋茜 碧空を翔る  京祥  長野 60代・男
 
09/10  山中仙鹿寿無  山中の仙鹿 寿 無量なり  玉麟  岐阜 10代・男
 
09/11  江上羨魚是異  江上 魚を羨むは 是れ 異郷  三耕  東京 40代・男
 
09/17  與安亂中寧流  乱中に安んずるよりは寧ろ流浪せん  舜隱  岐阜 10代・男
 
09/27  青年何嘆月荒  青年なんぞ嘆かん、月の荒涼たるを  鮟鱇  東京 50代・男
 
09/29  浮世諠譟菊花  浮世諠譟なれども菊花香ばし  香舟  東京 10代・男
 
           
 
   以上「下平声七陽」の押韻でした。  以下は「下平声一先」となります。      
 
           
 
10/03  春秋亂世生聖  春秋の乱世 聖賢を生ず  舜隱  岐阜 10代・男
 
10/05  清時黄鶴濁時  清時の 黄鶴 濁時の燕  三耕  東京 40代・男
 
10/06  當知霰韻燕飛  まさに知るべし、霰韻の燕の天を飛ぶを  鮟鱇  東京 50代・男
 
10/09  誰見万秋滄海  誰か見る 万秋にして 滄海を填むを  三耕  東京 40代・男
 
10/18  秋月半窓窺鼾  秋月、半窓に鼾眠を窺う  鮟鱇  東京 50代・男
 
10/21  蕭風一夜払階  蕭風一夜 階前を払ふ  桐山人  愛知 40代・男
 
10/23  残蛩切切嘆無  残蛩、切切と縁無きを嘆き  鮟鱇  東京 50代・男
 
10/23  秋雨一過潤渇  秋雨一過 渇川を潤す  舜隱  岐阜 10代・男
 
10/25  白雲日日映深  白雲 日日 深淵に映ず  三耕  東京 40代・男
 
10/25  日暖小春山吐  日あたたかき小春、山は煙を吐く  鮟鱇  東京 50代・男
 
10/25  友人婚姻賀良  友人婚姻良縁を賀す  河童  長野 30代・男
 
10/29  月満客散私語  月満 客散じて 私語円なり  三耕  東京 40代・男
 
10/29  同誓相思神仏  ともに誓いあい思わん、神仏の前  鮟鱇  東京 50代・男
 
11/18  立冬気冷霜皎  立冬 気は冷やかに 霜皎然  兎園  東京 60代・男
 
11/19  樓上樂風白羽  楼上 風を楽しむ 白羽扇  舜隱  岐阜 10代・男
 
11/23  波頭競命赤壁  波頭命競えり 赤壁の船  三耕  東京 40代・男
 
1/27  百戦勇士江頭  百戦の勇士江頭に眠る  猫熊  マレイシア 40代・男
 
12/27  雨晴小径鳥声  雨晴れて小径鳥声妍なり  桂秀  東京都日野市 70代・男
 
1/ 7  銅台草木占春  銅台の草木 占春たり  海山人  東京都 40代・男
 
           
 
 以上「下平声一先」の押韻でした。  以下は「上平声一東」の押韻です。      
 
           
 
1/ 7  帰雲已去拡天  帰雲 已に去りて 天穹を拡す  桐山人  愛知県 50代・男
 
1/ 8  行客猶留待逐  行客猶お留りて 逐風を待つ  海山人  東京都 40代・男
 
1/ 9  遠仰霊峰古樹  遠く霊峰を仰ぐ古樹の中  桂秀  東京都日野市 70代・男
 
1/16  接枝円鏡写転  枝に接する円鏡 転蓬を写す  海山人  東京都 40代・男
 
2/18  誉望栄光一炊  誉望栄光一炊の夢  鉄蝶  神奈川 20代・男
 
2/20  叩渡石橋三省  叩渡石橋三省の功  海山人  東京都 40代・男
 
2/28  酌酒忘傾城漆  酒を酌みて傾城の漆瞳を忘れ  鉄蝶  神奈川 20代・男
 
3/25  迎月想妻孥苦  月を仰いでは妻や子の苦しい心のうちを想う  隆源  函館市 70代・男
 
4/29  春眠醒酔五更  春眠酔いを醒ます 五更の風  枳亭  愛知県春日井市 70代・男
 
6/ 9  春郊緩歩古城  春郊緩歩古城の東  桂秀  東京都日野市 70代・男
 
6/10  軽花落処一川  軽花落つる処 一川通ず  桐山人  愛知県 50代・男
 
6/11  俯看渓谷緑苔  俯して渓谷を看れば緑苔の中  桂秀  東京都 70代・男
 
8/ 5  人到中年夢成  中年になると全ての夢はなくなりました。  天馬行空  東京都 40代・男
 
8/12  美味解翁開食  美味なり解翁食を開くの蟲
 蟹のことです。巴解という人が初めて食べたのでこの字になったそうです。
 定洋  和歌山県 40代・男
 
8/12  月輪褐銹在東  赤く錆びたような月が東の空に座り込んでいる。  定洋  和歌山県 40代・男
 
9/ 8  秋風何意到老  秋風 何の意ありてか 老雄に到る  海山人  東京都 40代・男
 
9/ 8  杯中皎彩朗吟  杯中の清光を酌み、微醺の老翁が朗々と吟じている。  枳亭  愛知県 70代・男
 
9/10  星火熒熒在掌  火星が何万年ぶりかの大接近、まるで手が届きそう  桐山人  愛知県 50代・男
 
10/ 7  十年一去楽無  十年 一去 功無きを楽しむ  海山人  東京都 40代・男