2020年の新年漢詩 第1作は 観水 さんからの作品です。
 

作品番号 2019-01

  元日偶成        

一歳新加四十三   一歳 新たに加へて四十三

百年天命尚堪貪   百年の天命 尚ほ貪るに堪へたり

世間多事暫忘却   世間 多事なれども 暫く忘却せん

今者合欣嘉宴酣   今者(いま) 合に欣ぶべし 嘉宴の酣なるを

          (下平声「十三覃」の押韻)


 本年もよろしくお願いいたします。
  新たに一年加わって ことしで数えで四十三
  おれは百まで生きるから この先まだまだ楽しめる
  面倒事もあるけれど しばらく忘れておこうかね
  今のところは正月を 祝い慶びそれでよし

























 2020年の新年漢詩 第2作も 観水 さんからの作品です。
 

作品番号 2019-02

  歳晩偶成        

除日苦憎詩債多   除日 苦(はなは)だ憎む 詩債の多きを

華箋未染更如何   華箋 未だ染まらず 更に如何せん

追思今歳諸般事   今歳 諸般の事を追思すれば

春夏秋冬一刹那   春夏秋冬 一刹那

          (下平声「五歌」の押韻)


  作詩の宿題積み上げて さても苦しい大みそか
  真っ白な紙前にして まったくどうしたものだろう
  今年いろいろあった事 思い返してみるものの
  春夏それと秋に冬 あっという間に過ぎ去った

























 2020年の新年漢詩 第3作は ニャース さんからの作品です。
 

作品番号 2019-03

  新春        

新春懶過在家郷、   

慙愧家人作菜忙、   

華髪年年心願少、   

唯祈無恙拝朝陽。   

          (下平声「七陽」の押韻)


    
























 2020年の新年漢詩 第4作は 緑風 さんからの作品です。
 

作品番号 2019-04

  年賀        

門生六歳意軒昂   門生 六歳 意 軒昂

野叟清遊導吉慶   野叟の清遊に 吉慶を導かん

聲動梁塵吟士夢   声道梁塵 吟士の夢

詩歌百遍氣堂堂   詩歌 百遍 気 堂々

          (下平声「七陽」の押韻)


    
























 2020年の新年漢詩 第5作は 緑風 さんからの作品です。
 

作品番号 2019-05

  年賀(二)        

卿雲靉靆麗初陽   卿雲 靉靆 初陽麗し

和氣満庭梅雪香   和気 庭に満ち 梅雪香る

白髪老軀猶壯健   白髪の老躯 猶 壮健

悠悠自適禱壽康   悠々自適 壽康を祷る

          (下平声「七陽」の押韻)


    
























 2020年の新年漢詩 第6作は 翠空 さんからの作品です。
 

作品番号 2019-06

  迎春        

令和庚子曙光W   令和庚子 曙光Wく

遥看東天皓鶴飛   遥かに看る東天 皓鶴飛ぶ

「子」字肯云一加了   「子」字 肯えて云ふ 一を了に加へたり

積年至願決開扉   積年の至願 扉を開かんと決す

          (上平声「五微」の押韻)


 今年こそは長年の大願を成就し前進するぞという決意を詩にして、頑張っていこうと思っています。    
























 2020年の新年漢詩 第7作は 青眼居士 さんからの作品です。
 

作品番号 2019-07

  庚子新春        

寺鐘音絶入新正   寺鐘音絶えて新正に入る

少壯更須初日生   少壮は更に須つ 初日の生ずるを

老漢逢春有何喜   老漢春に逢ふも 何の喜びか有らん

賀詞故託聖賢罌   賀詞 故(ことさ)らに託す 聖賢の罌

          (下平声「八庚」の押韻)


    
























 2020年の新年漢詩 第8作は 東山 さんからの作品です。
 

作品番号 2019-08

  令和二年新春        

元朝旭日C   元朝 旭日清く

里社賽人明   里社 賽人明らかなり

唯尚無殃禍   唯だ尚はくは 殃禍無く

萬邦億兆平   万邦億兆の平らかなるを

          (下平声「八庚」の押韻)


 本年も宜しくお願い致します。
























 2020年の新年漢詩 第9作は 東山 さんからの作品です。
 

作品番号 2019-09

  壽令和二年新春        

去年艾節令和聲   去年艾節 令和の声

新帝秋成儀典C   新帝秋成 儀典清し

瑞兆驚希玉虹架   瑞兆驚き希む 玉虹の架かるを

元朝還嘉一天明   元朝 還た嘉して 一天明らかなり

          (下平声「八庚」の押韻)


    
























 2020年の新年漢詩 第10作は 亥燧 さんからの作品です。
 

作品番号 2019-10

  歳晩即事        

媼為御節太匆匆   媼は御節を為り太だ匆匆たるも

翁作野詩猶夢中   翁は野詩を作ってなお夢の中

世路崢エ看世變   世路崢エ 世の変わるを看るも

草居風景古今同   草居の風景は古も今も同じ

          (上平声「一東」の押韻)


本年もどうぞよろしくお願いします。

 忙しい妻を尻目に本を読んだり詩を作ったり、たまに釣りに行ったり。
 世の中大変というのに年が改まっても同じ。
 相変わらずのぐうたら生活でお恥ずかしい。

























 2020年の新年漢詩 第11作は 恕水 さんからの作品です。
 

作品番号 2019-11

  欲作立春詩        

春到曙鴉求友声   春到り 曙鴉 友を求むる声

燕来花笑集群英   燕来たり 花笑き 群英を集む

秀吟繚乱我興奮   秀吟 繚乱 我興奮す

終日苦辛詩不成   終日 苦辛 詩成らず

          (下平声「八庚」の押韻)


 春になった。明け方、カラスの友を呼ぶ声がする。
 その声に応じて、燕は来る、花は咲く、その春の気配が詩人たちを集める。
 花が咲き乱れるように、素晴らしい詩が咲き乱れ、我も負けじと奮い立つ。
 一日中悪戦苦闘するも、結局詩はできず。

























 2020年の新年漢詩 第12作は 常春 さんからの作品です。
 

作品番号 2019-12

  年初雜詠 其一 梅蕾        

日日暖冬梅蕾萌   日々暖冬 梅蕾萌え

嫩紅枝節待春情   嫩紅の枝節 春を待つ情

時移何u老還疾   時移るは何ぞuき 老還(ま)た疾し

未練猶期百囀鶯   未練 猶期す 百囀の鶯を

          (下平声「八庚」の押韻)


    
























 2020年の新年漢詩 第13作は 常春 さんからの作品です。
 

作品番号 2019-13

  年初雜詠 其二 目白鳥        

阪タ白眼二三声   緑翅白眼 二三の声

求蜜銜花彼此縈   蜜を求め花を銜え彼此縈(めぐ)る

過午庭前日光浴   過午 庭前 日光浴

放鬆至上老心平   放鬆至上 老心平か

          (下平声「八庚」の押韻)


    
























 2020年の新年漢詩 第14作は 常春 さんからの作品です。
 

作品番号 2019-14

  年初雜詠 其三 百人一首        

百人一首定家誠   百人一首 定家の誠

朗詠和歌覺有情   和歌を朗詠すれば有情覚ゆ

反映幾多承久影   反映幾多 承久の影

秘胸逆境斷魂清   胸に秘す逆境 断魂清し

          (下平声「八庚」の押韻)


    
























 2020年の新年漢詩 第15作は 常春 さんからの作品です。
 

作品番号 2019-15

  年頭憂感        

年頭殺戮自誇聲   年頭殺戮 自ら誇る声

即應高呼報復盟   即に応ず 高呼 報復の盟

統領胸中專選擧   統領の胸中 専ら選挙

尊師背後豈油阬   尊師の背後 豈油阬のみならんや

紛騷連累無辜恐   紛争の連累 無辜恐れ

經濟低迷有識評   経済の低迷 有識評す

優先家國與私意   家国と私意 優先すれば

今恃覇權何處迎   今恃む覇権 何処迎ふや

          (下平声「八庚」の押韻)


    
























 2020年の新年漢詩 第16作は芙蓉漢詩会の 柳村 さんからの作品です。
 

作品番号 2019-16

  元朝仰富士        

初旭冉冉萬境閑   初旭冉冉 万境閑かなり

玲瓏富嶽照塵寰   玲瓏たる富嶽 塵寰を照らす

乾坤一白神威儼   乾坤 一白 神威儼かなり

遠仰扶桑第一山   遠く仰ぐ 扶桑第一の山

          (上平声「十五刪」の押韻)


    
























 2020年の新年漢詩 第17作も芙蓉漢詩会の 柳村 さんからの作品です。
 

作品番号 2019-17

  新年雜詠        

旭日曈曈瑞氣生   旭日 曈曈 瑞気生ず

窗梅數點好詩情   窓梅 数点 詩情好し

新年消息人如問   新年の消息 人如し問はば

自適悠悠杯酒傾   自適 悠悠 杯酒を傾けんと

          (下平声「八庚」の押韻)


    
























 2020年の新年漢詩 第18作は 石甫途 さんからの作品です。
 

作品番号 2019-18

  新歳偶成        

五彩瑞雲應太平   五彩の瑞雲 太平に応ふ

鷄聲告曉景風盈   鶏声 暁を告ぐれば 景風盈つ

南枝春信花香朶   南枝 春信 花香の朶

已有朝陽山色清   已に朝陽有り 山色清し

          (下平声「八庚」の押韻)


    
























 2020年の新年漢詩 第19作は芙蓉漢詩会の K・K さんからの作品です。
 

作品番号 2019-19

  新春暖風        

君容我弊気澄明   君我が弊を容れ 気澄明

我許君瑕意穏平   我君の瑕を許し 意穏平

五十親交無別事   五十親交 別事無し

光頭対酌恵風行   光頭対酌すれば 恵風は行く

          (下平声「八庚」の押韻)


 人は皆欠点を持っているが、お互いに受容してやれば対立はない。
 50余年にわたる付き合いも、何も特別なことは無かった。
 新年に遠来の友を迎えて、禿げ頭同士が飲めば、何とも心地よい風が、そっと抜けて行く。   お互いの 癖欠点を 受け流し
       五十余年を  飲みきたる哉   

























 2020年の新年漢詩 第20作は 地球人 さんからの作品です。
 

作品番号 2019-20

  新春        

歳朝会友把杯觴   歳朝 友と会し 杯觴を把る 

唱和推敲意気揚   唱和し 推敲  意気揚がる

馥郁庭梅春信早   馥郁たる庭梅  春信早し

詩成快飲喜迎祥   詩成りて 快飲 喜び祥を迎ふ

          (下平声「七陽」の押韻)


    
























 2020年の新年漢詩 第21作は桐山堂半田の 靖芳 さんからの作品です。
 

作品番号 2019-21

  迎新年        

淑気洋洋天地清   淑気 洋洋として 天地清し

茅門草木已春聲   茅門の 草木 已に春聲

笑談喜色身多幸   笑談 喜色 身多幸

歳旦一家椒酒盈   歳旦 一家 椒酒盈たす

          (下平声「八庚」の押韻)


    
























 2020年の新年漢詩 第22作は桐山堂半田の 昇洲 さんからの作品です。
 

作品番号 2019-22

  五輪新年        

五輪歳旦曙鷄聲   五輪の歳旦 曙鷄の声

賀客来門瑞気生   賀客 門に来たりて 瑞気生ず

世界融和天地祭   世界の融和 天地の祭

紛争絶滅萬民盟   紛争の絶滅 万民の盟ひ

          (下平声「八庚」の押韻)


    
























 2020年の新年漢詩 第23作は桐山堂半田の 輪中人 さんからの作品です。
 

作品番号 2019-23

  新年作        

淑気東窗入五更   淑気東窗五更に入る

歳朝旭日転鮮明   歳朝の旭日は転鮮明

頽齢自寿身康健   頽齢自ら寿ぐ身は康健

賦欲新詩尚未成   賦せんと欲して新詩尚未だ成らず

          (下平声「八庚」の押韻)