2019年の投稿詩 第391作は静岡の芙蓉漢詩会の Y・H さんからの作品です。
 浜松市で11月31日に開かれた「芙蓉漢詩集25集」の合評会での作品です。

作品番号 2019-391

  丈山苑        

石瀬無音繞竹流   石瀬音無く 竹を繞って流る

庭園佳色畫中収   庭園佳色 画中に収まる

碌碑富嶽吟聲遍   碌碑 富岳 吟声遍し

三六詩仙千古悠   三六詩仙 千古に悠たり

          (下平声「十一尤」の押韻)

 石川丈山は三河(現在の安城市)で代々徳川家(松平家)に仕える譜代武士の家に生まれた。
 漢詩人で「富士山」は有名である。
 丈山苑は、丈山が終の棲家とした、京都の「詩仙堂」をイメージして造られた施設であり、本格的な庭園や丈山の漢詩碑などを配している。  
 

























 2019年の投稿詩 第392作は静岡の芙蓉漢詩会の Y・H さんからの作品です。
 浜松市で11月31日に開かれた「芙蓉漢詩集25集」の合評会での作品です。

作品番号 2019-392

  町内運動会        

町内参加恒例成   町内参加して 恒例と成る

餘炎力走汗充盈   餘炎力走 汗充盈

連携強化聲援盛   連携強化 声援盛ん

近在融和終日營   近在の融和 終日の営み

          (下平声「八庚」の押韻)

 わが地域では、毎年運動会を実施しており、今年で三十九回目となります。
 地域の繋がりが疎遠となる中、子供からお年寄りまで一緒になって秋の一日を楽しみます。 
 

























 2019年の投稿詩 第393作は静岡の芙蓉漢詩会の Y・H さんからの作品です。
 浜松市で11月31日に開かれた「芙蓉漢詩集25集」の合評会での作品です。

作品番号 2019-393

  酒家        

三杯醫渇気軒昂   三杯 渇を医す 気軒昂

木履羅衫對擧觴   木履 羅衫 対して觴を挙ぐ

一曲嬌喉還醉眼   一曲 嬌喉還た酔眼 

世間雜事暫時忘   世間の雑事 暫時忘る

          (下平声「七陽」の押韻)

 夏のビールはおいしい。
 行きつけの居酒屋で、好きなカラオケを歌いストレス解消と健康長寿。  


























 2019年の投稿詩 第394作は静岡の芙蓉漢詩会の Y・H さんからの作品です。
 浜松市で11月31日に開かれた「芙蓉漢詩集25集」の合評会での作品です。

作品番号 2019-394

  秋夜讀書        

秋夜空齋裏   秋夜 空斎の裏

深更枯槁肌   深更 枯槁の肌

濳心坐燈下   心を潜めて 燈下に坐せば

書史諭愚癡   書史 愚癡を諭す

          (上平声「四支」の押韻)

「枯槁」; やつれ
    

























 2019年の投稿詩 第395作は静岡の芙蓉漢詩会の M・M さんからの作品です。
 浜松市で11月31日に開かれた「芙蓉漢詩集25集」の合評会での作品です。

作品番号 2019-395

  野中之薔薇        

終日耕耘足不趨   終日 耕耘 足趨らず

歩來捷徑野中途   歩み来る捷径 野中の途

叢間一白薔薇立   叢間 一白 薔薇立つ

清楚妖精舞若娯   清楚な妖精 舞いて娯しむ若し

          (上平声「七虞」の押韻)

    

























 2019年の投稿詩 第396作は静岡の芙蓉漢詩会の M・M さんからの作品です。
 浜松市で11月31日に開かれた「芙蓉漢詩集25集」の合評会での作品です。

作品番号 2019-396

  日暮        

一日勤農帯夕暉   一日勤農 夕暉を帯ぶ

還途傍見白薔薇   還途 傍らに見る 白い薔薇

浮揚暮色一花朶   暮色に浮揚す 一花の朶

若夢茫然續庶幾   夢の若くに茫然たり 続くを庶幾(こいねが)ふ

          (上平声「五微」の押韻)

    

























 2019年の投稿詩 第397作は静岡の芙蓉漢詩会の M・M さんからの作品です。
 浜松市で11月31日に開かれた「芙蓉漢詩集25集」の合評会での作品です。

作品番号 2019-397

  懐古消防団        

挺身有事篤農儕   有事挺身す 篤農の儕

一夜開杯暢飲偕   一夜 開杯 暢飲 偕にす

今者耄爺恬笑已   今 耄爺(おいぼ)れて 恬として笑ふ已に

豳風惜昔靜思懷   豳風 昔を惜しみ静思して懐かしむ

          (下平声「六麻」の押韻)

「開杯暢飲」: 無礼講
「豳風」: 『詩経』に「豳風」、七月の詩、農業勤労を歌う。

    

























 2019年の投稿詩 第398作は静岡の芙蓉漢詩会の M・M さんからの作品です。
 浜松市で11月31日に開かれた「芙蓉漢詩集25集」の合評会での作品です。

作品番号 2019-398

  昭和十九年之記憶        

國民學校一年皃   国民学校 一年児

女性担任鈴木師   女性の担任 鈴木師

初習蟷螂老爺唱   初に習ふ 蟷螂老爺の唱

獨尋庠序尚餘碑   独尋ぬる庠序 尚碑を余す

          (上平声「四支」の押韻)

 「かまきり爺さん稲刈りに鎌をかついで畦道を遠い田圃へ急ぎます・・・」
 

























 2019年の投稿詩 第399作は静岡の芙蓉漢詩会の 恕庵 さんからの作品です。
 浜松市で11月31日に開かれた「芙蓉漢詩集25集」の合評会での作品です。

作品番号 2019-399

  令和貮年元日偶成 其一         

乾坤迎令日   乾坤 令日を迎へ

靉靆五雲長   靉靆として 五雲長ず

萬里東風遍   万里 東風遍く

方觀國運昌   方に観る 国運の昌んなるを

          (下平声「七陽」の押韻)

 第24集(令和元年六月)序文にありました、大伴旅人の「初春令月気淑風和」と張衡の帰田賦「仲春令月時和清」の文字を
少しでも入れて作詩を試みました。 


























 2019年の投稿詩 第400作は静岡の芙蓉漢詩会の 恕庵 さんからの作品です。
 浜松市で11月31日に開かれた「芙蓉漢詩集25集」の合評会での作品です。

作品番号 2019-400

  令和貮年元日偶成 其二        

庭梅香和酒   庭梅 香は酒に和し

雲氣淑成春   雲気淑として春を成す 

眼見平安兆   眼見す 平安の兆

三元歡更新   三元 歓更に新たなり 

          (上平声「十一真」の押韻)

 「令和」が言葉で終らず、令しく平和を築いていける人間になれるよう、
 努力し「令しく和に生きる」日本国にしましょう。  
 

























 2019年の投稿詩 第401作は静岡の芙蓉漢詩会の 洋景 さんからの作品です。
 浜松市で11月31日に開かれた「芙蓉漢詩集25集」の合評会での作品です。

作品番号 2019-401

  武道館全國合吟大会        

整衣揃歩舞臺立   衣を整へ歩を揃へ舞台に立つ

全土同朋吟詠爭   全土 同朋 吟詠の争ひ

武道館中聲朗朗   武道館中 声朗朗

切望入賞一期情   切望の入賞 一期の情

          (下平声「八庚」の押韻)

 日本武道館に於いて全国合吟大会に参加した時の詩です。
 何回かの練習の成果が出まして入賞となりました。  
 

























 2019年の投稿詩 第402作は静岡の芙蓉漢詩会の 洋景 さんからの作品です。
 浜松市で11月31日に開かれた「芙蓉漢詩集25集」の合評会での作品です。

作品番号 2019-402

  石蕗花        

開窓曉氣睡魔醒   窓を開けば 暁気 睡魔醒むる

寂寞深秋四面馨   寂寞深秋 四面馨(かぐ)わし

飛種年年萬株殖   飛種年年 万株殖えし

黄花處處彩前庭   黄花 処処 前庭を彩る

          (下平声「九青」の押韻)

 花の少ない晩秋の寂しい前庭に、沢山の黄色の花をつける石蕗花を見て心が明るくなりました。    

























 2019年の投稿詩 第403作は静岡の芙蓉漢詩会の 洋景 さんからの作品です。
 浜松市で11月31日に開かれた「芙蓉漢詩集25集」の合評会での作品です。

作品番号 2019-403

  題紅葉        

西風嫋嫋白雲流   西風嫋嫋 白雲流る

脳裏起來行旅遊   脳裏起こり来る 行旅の遊

大雪山渓霜葉急   大雪山渓 霜葉急なり

八幡平岳錦楓稠   八幡平岳 錦楓稠し

如燃丹赤蘆湖夕   燃ゆるが如し 丹赤 蘆湖の夕

染出黄紅渡月頭   染め出だす 黄紅 渡月の頭

未踏何多尚留戀   未踏何ぞ多き 尚留恋

誘吾絶景八州秋   吾を誘ふ 絶景 八州の秋

          (下平声「十一尤」の押韻)

 紅葉見物で方々旅しましたが、特に印象深い場所を書いてみました。

「大雪」: 北海道大雪山
「八幡平」: 岩手県八幡平
「蘆湖」: 箱根芦ノ湖
「渡月」: 京都渡月橋 


























 2019年の投稿詩 第404作は 岳城 さんからの作品です。

作品番号 2019-404

  賀創業百周年        

社業百年稀少例   社業 百年 稀少の例(たとい)

經螢才腕典隆隆   経営の才腕 典(つね)に隆隆

賀宴舊知潘感涙   賀宴の旧知 感涙 潘る

永永繁栄滿座充   永永たる繁栄 満座に充つ

          (上平声「一東」の押韻)

「才腕」: 才知と優れた腕前
「隆隆」: 勢いがさかんで偉大なさま

<感想>

 岳城さんからいただいたこの詩は、題名に具体的なお名前が入っていて、掲載をどうしようかと迷っていたものです。

 祝賀会の席上でご披露されたのではないかと思いますが、お祝いのお気持ちがしっかり伝わった詩だと思います。



2020. 2.27                  by 桐山人
























 2019年の投稿詩 第405作は 恕水 さんからの作品です。
 

作品番号 2019-405

  大台宮川颱風一過        

八月颱風一過炎   八月 台風一過 炎し

苔蹊散乱折枝霑   苔蹊に散乱せる折枝 霑ふ

川流滾滾巖無動   川流 滾滾 巌 動くこと無し

畏覺山精水力嚴   畏れ覚ゆ 山精水力の厳かなるを

          (下平声「十四塩」の押韻)

<解説>

 八月の台風一過、酷暑である。
 苔むした林道には、前夜の台風で折られた杉の枝が散乱し、濡れている。
 轟音を立てて激しく流れる水、しかし数メートルあるような巌は、びくともしない。
 山の精霊、川の力の荘厳さに、畏敬の念を感じた。


<感想>

 恕水さんのこの詩は秋にいただいたものですが、今年は各地で大きな台風被害や水害が続きました。
 辛い思いをされた(ている)方も多い状況でしたので、結句の「畏覺山精」はどうかな、ということで掲載を迷っていました。

 恕水さんの狙いは台風そのものではなく、それに対して負けない自然の強さを出したものですが、昨今の異常な気象の中の台風は、どうしても台風そのものの強さが記憶に残ってしまいます。
 題名で地域限定というイメージにはなりますが、公表するとなると、どうしても被災された方も読むということで悩みました。





2020. 2.27                  by 桐山人
























 2019年の投稿詩 第406作は 陳興 さんからの作品です。
 

作品番号 2019-406

  過趙巷即景        

虹橋地鐵破雲開,   

我向江南古鎮回。   

雨後水田看倒影,   

開元白鷺出詩來。   

          (上平声「十灰」の押韻)

「虹橋」: 中国上海の空港名。「地鐵(地下鉄道)」を中心に上海の交通要衝。
「開元」: 蘇州の開元寺(報恩寺)か。 <感想>

 陳興さんからいただいていた作品も掲載をしておきます。
 語注だけつけさせていただきました。





2020. 2.27                  by 桐山人
























 2019年の投稿詩 第407作は 陳興 さんからの作品です。
 

作品番号 2019-407

  約友不逢        

隔江呼友尚春寒,   

道是朝来兩岸寛。   

更有櫻花飄若雨,   

天涯唯見水漫漫。   

          (上平声「十四寒」の押韻)





2020. 2.27                  by 桐山人
























 2019年の投稿詩 第408作は 陳興 さんからの作品です。
 

作品番号 2019-408

  有約不往        

龍蝦千克佐茅台,   

昨夜一杯還一杯。   

詩債太多償未盡,   

又聞邀請赴筵來。   

          (上平声「十灰」の押韻)

「龍蝦」: ロブスター
「千克」: 1キロ
「茅台」: マオタイ酒



2020. 2.27                  by 桐山人
























 2019年の投稿詩 第409作は 鮟鱇 さんからの作品です。
 

作品番号 2019-409

  八聲甘州・己亥年底祭詩詞        

祭二千一百首詩詞,   二千一百首の詩詞を祭るに,

飲酒坐瑤舟。      酒を飲んで瑤舟(酒杯)に坐す。

認絶無精品,      認む 精品は絶えて無く,

只誇多作,       ただ多作を誇り,

徒鼓吟喉。       徒らに吟喉を鼓せり と。

不顧文才淺短,     文才の淺短なるを顧みず,

覓句上書樓,      句を覓(もと)めて書楼に上り,

磨墨對箋紙,      墨を磨いて箋紙に対し,

夢想消愁。       夢想し愁ひを消せり と。

   ○             ○

晩境空閑連日,     晩境 空閑たること連日,

謝詩魔恩惠,      詩魔の恩恵に謝し,

勝地神遊。       勝地へ神(こころ)を遊ばす。

喜寓情於景,      情を景に寓(よ)するを喜び,

肆目自風流。      肆目(眺め)やれば自づから風流。

伴繆斯、東闖西走,   繆斯(ミューズ)を伴ひて、東へ西へ,

樂餘生、        余生を楽しみ、

散策硯池頭。      散策せるは硯池(すずり)の頭(ほとり)。

揮朱筆、嚴寒年底,   朱筆を揮ひ、厳寒の年底,

錬字掻頭。       字を錬るに頭を掻く。

          (中華新韻七尤平声の押韻)

<解説>

 私は2002年以来毎年2000首の詩詞を詠むことを目標にしてきました。
 今年は九月までは俳句(世界俳句。私は漢語俳句で参加)関係の活動が忙しく、やや追い込まれましたが、何とか2000首の目標を達成できました。

 八聲甘州 詞譜・雙調97字,前後段各九句,四平韻 柳永体
  ●△○▲●●○○(一七),▲△●○平。●△○△●(一四),△○▲●,△●○平。▲●△○▲●,▲●●○平。△●△○●,△●○平。
  ▲●△○△●,●▲○▲●(一四),△●○平。●△○△●(一四),△●●○平。●△△、△●△●,●▲○、△●●○平。○○●、▲○△●,▲●○平。
   ○:平声。△:平声が望ましいが仄声でもよい。
   ●:仄声。▲:仄声が望ましいが平声でもよい。
   平:平声の押韻
  (一七):前の八字句は,上一下七に作る。
  (一四):前の五字句は,上二下三ではなく,上一下四に作る。




<感想>

 鮟鱇さんが「毎年2000首」と仰っても、何となく慣れてしまった自分に気がつき、反省です。
 改めてこの数字の偉大さに敬意を表します。

 陸游に匹敵する詩人と同時代を生きて、相識の機会も得られたことは、本当に幸せなことと思います。

 今回の詞は、何か青年の初々しさのようなものを感じますが、作者の精神の若さかもしれませんね。



2020. 2.27                  by 桐山人




























 2019年の投稿詩 第410作は 鮟鱇 さんからの作品です。
 

作品番号 2019-410

  憶舊遊・迎接令和所懷        

憶光陰流逝,      光陰の流逝せるを憶(おも)ふに,

明治遼遙,       明治は遼遥にして,

大正如何?       大正は如何?

樗叟出生處,      樗叟 出生せし処,

見荒涼焦土,      見ゆるは荒涼たる焦土,

留在山河。       留在せる山河。

同力復興工作,     力を同(とも)にせる復興の工作(しごと)

流汗過昭和。      汗を流して昭和を過ごす。

忝多少青春,      忝(かたじけ)なくも多少の青春あり,

平成坦坦,       平成は坦坦として,

捧受榮荷。       榮荷(恩恵)を捧受す。

   ○             ○

令和,         令和,

使翁嫗,        翁嫗(おきなおうな)をして,

願後世承福,      願はしむ 後世の承福,

恒久投戈,       恒久の投戈,

欣喜櫻雲涌,      桜雲の涌くを欣喜し,

賞雪花飄舞,      雪花の飄舞せるを賞(め)で,

雅客吟歌。       雅客の吟歌せるを。

善隣友誼能鎮,     善隣に友誼あれば能く鎮めん,

四海起風波。      四海に風波の起つを。

對不斷乾災,      断えざる乾災(天災)に対しては,

人當共鬪天悪魔。    人 当(まさ)に共闘すべし 天の悪魔に。

          (中華新韻二波平声の押韻)

<解説>

 今年の作詩のなかから一首自選するなら、ということで投稿させていただきます。
 令和を迎え、思うところを詠んでみたものです。
 昭和の戦後生まれとしては、令和の新時代を迎えるにあたりどうしても昭和に触れたい思いがあります。
 そこでつまずくのが、令和と昭和の「和」字。令和と昭和を共に詠みこむと同字重複になります。
 同字重複、詞では絶句や律詩のように厳格に制限されてはいませんが、小生にはいささかのこだわりがあり、
 同字重複がどうしても避けられないなら、それを逆手にとり、むしろ目立たせようと考えました。
 そして、前段から後段頭の「令和」まで、韻字をすべて同音にしました。
 何 河 和 荷 和・・・いずれも普通話の発音はhe2です。

 憶舊遊 詞譜・雙調102字,前段十一句四平韻,後段十一句五平韻 周邦彦体
  ●△○▲●(一四),▲●○○,△●○平。▲▲○○●,●△○▲●(一四),▲●○平。▲△●▲○●,△●●○平。●▲●○○(一四),△○▲●,▲●○平。
  ○平,●○●,●▲▲△△(一四),△●○平。▲▲○△●,●△○△●(一四),△●○平。▲△▲▲○●,△●●○平。●▲●○○(一四),△○▲●○●平。
   ○:平声。△:平声が望ましいが仄声でもよい。
   ●:仄声。▲:仄声が望ましいが平声でもよい。
   平:平声の押韻
  (一四):前の五字句は,上二下三ではなく,上一下四に作る。

 なお、この作は令和元年元日(5月1日)に詠んだ次の作を6月末に別詞体で改作したものです。

      滿庭芳・迎接令和所懷

  明治遼遙,光陰流逝,暗窺大正如何?小生初看,白日照昭和。父母戰時交際,知國破、留在山河。復興後,平成坦坦,萬衆喜歸禾。
  令和,令日本,端然信道,恒久投戈。最好是,民欣妙舞清歌。但願善隣友誼,鎭四海、易起風波。人當念,乾災不斷,共鬪降天魔。




<感想>

 前段で、明治・大正・昭和・平成と一気に駆け抜け、特に戦後の時代での「多少青春」というくだりはお気持ちが出ていますね。

 後段は令和を迎えてのお気持ちで、友好と協力の最後の四句の思いを痛感した一年でしたね。



2020. 2.27                  by 桐山人