作品番号 2018-61
新春偶成
瑞氣蓬蓬天地春 瑞気蓬蓬 天地の春
高齡幾許一閑人 高齢幾許かの一閑人
願望處處紛爭止 願望するは 処処の紛争止まり
四海安寧萬象新 四海安寧 萬象新たなるを
世界の各地で、紛争が絶えず、大変不安です。
世界の平和を希求しております。
作品番号 2018-62
新年偶詠
去歳偏多塵事煩 去歳 偏えに 塵事の煩ひ多し
今年亦有世波翻 今年も亦た 世波の翻ること有らん
厄災不敵平生備 厄災は平生の備えに 敵(かな)はず
人守家庭犬守門 人は家庭を守り 犬は門を守ればなり
樂山水さんの詩は陳興さんから代理投稿いただいたものです。
作品番号 2018-63
迎春
可憐久雨心難適,
復有寒流襲絳紗。
極目青郊春尚淺,
回頭碧嶺日初斜。
東風不到憑誰問,
淑氣應稀只自嗟。
合得詩人歌白雪,
昇平一曲興無涯。
作品番号 2018-64
元旦偶成
先慶瑞氣野翁家 先ず慶す 瑞気 野翁の家
粉雪深深壽色加 粉雪 深深 寿色加ふ
小院早梅香馥郁 小院の早梅 香り 馥郁
竹籬粧白好韶華 竹籬 白を粧ほひ 好韶華
作品番号 2018-65
迎春四疊
玲瓏彩筆插三花,
玉樹連枝共一家。
俯視紅塵留倒影,
高フ碧落接清華。
莊嚴妙相迎晨霧,
曲屈玄通息暮鴉。
富士琵琶呈眼底,
數聲鐘鼓夕陽斜。
作品番号 2018-66
迎春 其二
霞光閃映滿庭花,
觸眼炊煙四五家。
偶憶銅駝籲巷陌,
何堪金谷鬥豪華。
援毫應友題丹鶴,
信歩呼童數暮鴉。
春日琴供自在,
振衣長嘯對斜。
作品番号 2018-67
迎春 其三
艱難時世霧觀花,
滄海乘桴處處家。
濁浪排空憎命達,
敲詩撫鍵惜年華。
舊庭無語觀飛燕,
高嶺長吟賞暮鴉。
知己相逢宜酣飲,
管他提筆字歪斜。
作品番号 2018-68
迎春 其四
屏間酬唱案生花,
網路縱即是家。
掃雪吟詩金擲地,
落梅尋夢筆流華。
長松奮起攜蔫草,
孤鶩隨緣伴暮鴉。
安得長春隨雁翼,
與君高韻晩風斜。
作品番号 2018-69
新年即事
夜半不成眠,
披衣數遠瀾。
風來枯竹喧,
雨打夜露寒。
興起虚度日,
隨意亂悟禪。
不覺天近曉,
還寢憶江南。
作品番号 2018-70
初春偶成
梅花馥郁滿村春 梅花馥郁 満村の春
料峭誰知鳥語頻 料峭誰か知る 鳥語頻り
唱和高吟眞可愛 唱和高吟 真に愛す可し
揮來時節莫逡巡 揮ひ来る時節 逡巡する莫れ
作品番号 2018-71
尋梅
河邊踏訪野人家,
卻喜疏枝冬日斜。
告悠悠不浮鴨,
硃砂點點已含花。
猶吟冷月懸天末,
孰料柔風到海涯。
算得幽香彌小院,
還來叨擾一杯茶。
こちらの詩は陳興さんから代理投稿いただいたものです。
作品番号 2018-72
歳末自詠
即辭丁酉意茫茫,
猶自痴眸向昊蒼。
何得來年免災咎,
乃祈宸曜放明光。
橋頭但聽風聲疾,
河畔不聞梅萼香。
獨立黄昏纖月在,
苦無紅袖説文章。
こちらの詩は陳興さんから代理投稿いただいたものです。
作品番号 2018-73
新年書懷
四十迎朝過 四十 朝を迎へて過ぐ
胸懷走筆書 胸懐 筆を走らせて書す
官情恨微祿 官情 微禄を恨むも
吟興見窮廬 吟興 窮廬に見ん
喫飯何尊肉 飯を喫するに 何ぞ肉を尊ばん
啜茶當賞菹 茶を啜して 当に菹を賞すべし
人生多妙味 人生 妙味多し
莫謂世難居 謂ふ莫れ 世に居り難しと
数え年 四十一歳
胸のうち 書いてみようか
薄給を 恨んでも
詩のこころ 貧しさにあり
おかずには 肉がなくても
お茶請けの 漬物うまい
じんせいの この面白味
生きにくい なんて言わない
作品番号 2018-74
新年即事
歳朝却愛隔京華 歳朝 却って愛す 京華を隔つを
寛帶悠然在我家 帯を寛うして 悠然として我が家に在り
坐樂紙鳶天上舞 坐ろに楽しむ 紙鳶の天上に舞ふを
不關竹馬巷間譁 関せず 竹馬の巷間に譁しきを
新詩欲試時呵筆 新詩 試みんと欲して時に筆に呵し
舊友期來爲煮茶 旧友 来るを期して為に茶を煮る
何赴族親相集宴 何ぞ赴かん 族親 相集ふの宴
醉顏父老話桑麻 酔顔の父老 桑麻を話すに
としのはじめは都会から 遠いくらいでありがたい
わが家ですっかり寛いで のんびりすごすのがいいね
凧舞い踊る空を見て 楽しい気分になってきて
竹馬やらが路地裏で 騒がしいのもかまわない
新しく詩をつくろうと はあっと筆をぬくめたり
友だち来るのを期待して お茶の支度もぬかりない
なんで行ったりするものか 親戚一同集まって
聞し召してる年寄の 野良の話をするところ
作品番号 2018-75
平成戊戌元旦口号
歳朝独酌在寒家 歳朝 独り酌みて寒家に在り
籬外阨キ童子譁 籬外 閧ノ聞く 童子の譁しきを
難止老狂漂泊思 止み難し 老狂 漂泊の思
今年吟杖立天涯 今年 吟杖 天涯に立てん
作品番号 2018-76
新年即事(參觀上海城市空間藝術季)
民生渡口糧倉列,
八萬空間各派裟。
連筒七層外梯降,
江風内子大橋家。
こちらの詩は陳興さんから代理投稿いただきました。
作品番号 2018-77
歳杪感懐
曉來收積雨,
生意向曦華。
苞露胭脂喙,
草探堤岸沙。
依稀春欲出,
慷慨酒堪賖。
白髪何須染,
天風上彩霞。
作品番号 2018-78
新年
竃Z百事乱如麻 竃Z 百事 乱れて麻の如し
破壁寒厨未足誇 壁破れ 寒厨 未だ誇るに足らず
無恙履端初日上 恙無く 履端 初日上る
屠蘇快飲笑顔加 屠蘇 快飲し 笑顔加わる
冴えない年でしたが、何とか無事年を越せてホットして元気を出そうとしている様子です。
作品番号 2018-79
除夜作
返納破魔矢 返納する 破魔矢、
詣来正払邪 詣来 正に邪を払ふ。
春秋無送別 春秋 送別無く、
歳月似篝車 歳月 篝車に似たり。
師走行霜雪 師走 ゆくゆく霜雪、
明年亦落花 明年 亦落花。
開窓船汽笛 窓を開けば 船の汽笛、
暫憩港岡家 暫し憩ふ 港の岡の家。
私の地元横浜ではカウントダウンの時に港に停泊している船が一斉に汽笛を鳴らします。
窓を開けると遠くから汽笛が聞こえるのですが(本当です)横浜では有名です。
港町ならではの年越しですね。・・・・・・・篝車は水車の意味です。
作品番号 2018-80
歳晩所懐
樹下閉庭掃葉風 樹下の閉庭 葉を掃ふの風
寒灯耿耿月懸弓 寒灯 耿耿 月 弓を懸く
吾愧十年成底事 吾 愧ず十年 底事(なにごと)をか成せん
隠隠除鐘報歳終 隠隠たる除鐘 歳終を報ず
作品番号 2018-81
越年
歳暮無為婆與爺 歳暮 為す無し 婆と爺
坐観電視賞瓶花 坐に電視を観、瓶花を賞し
梵鐘百八知除夜 梵鐘百八 除夜を知る
正旦韶光閑煮茶 正旦 韶光 閑に茶を煮る
作品番号 2018-82
迎春
除夜梵鐘圓月華 除夜の梵鐘 円月華やか
越年詣拜列長蛇 越年 詣り拝す列長蛇
善男善女身心潔 善男善女 身心潔む
暁夜安眠佳夢加 暁夜 安眠 佳夢加わらん
元日、陰暦十一月十五日、また無雲。八月十五夜に劣らぬ華麗さであった。
作品番号 2018-83
春節 倣羅隠
一二三四五六七 一二三四五六七
立春久過待春節 立春久しく過ぎ春節を待つ
観光遊客奈今年 観光の遊客 今年 奈んぞ
氷雪五輪心血熱 氷雪の五輪 心血熱さん
今年、立春は2月4日、そして春節、陰暦1月1日はなんと16日。立春より12日遅れる。
作品番号 2018-84
壇之浦迎春
東天初日革年華 東天の初日年華を革め
靈廟樓門海内誇 霊廟の楼門海内に誇る
紅白交開花數點 紅白交りて開く花数点
源平爭覇早潮涯 源平覇を争いし早潮の涯
作品番号 2018-85
早春即興
雪霽連山帶淡霞 雪霽れて 連山 淡霞を帯び
四郊春色二分加 四郊 春色 二分加わる
未聞林下新鶯囀 未だ聞かず 林下 新鴬の囀
已見水邊梅試花 已に見る 水辺 梅花を試むを
作品番号 2018-86
蠟梅
家花蝴蝶蘭,
竟放鬥爭顏。
忽嗅香侵舍,
寒梅春報還。
作品番号 2018-87
新年即事
歳除盈月夜窗前 歳除 盈月 夜窓の前
正旦初陽東海天 正旦 初陽 東海の天
三代兒孫龕下拝 三代の児孫 龕下に拝し
辛盤椒酒祝嘉年 辛盤 椒酒 嘉年を祝ふ
作品番号 2018-88
立春
幽香一脈索梅花 幽香一脈 梅花を索し
此夜立春微暖加 此の夜 立春 微暖加ふ
月上東山蒼影嶺 月は上がる 東山蒼影の嶺
風過野水淡煙涯 風は過ぎる 野水淡煙の涯
作品番号 2018-89
戊戌元旦
獨聽松聲歳旦辰 独り松声を聴く 歳旦の辰
平波打岸駿河濱 平波 岸を打つ 駿河の浜
囘頭富嶽淡粧好 頭を回らせば 富嶽 淡粧好し
日暖風和喜壽春 日暖かに 風和らぐ 喜寿の春
作品番号 2018-90
新年作
歳旦風清瑞氣加 歳旦 風清く 瑞気加はる
幽庭一點早梅花 幽庭 一点 早梅の花
三杯擧得屠蘇酒 三杯 挙げ得たり 屠蘇の酒
小醉談詩故友家 小酔して詩を談ず 故友の家
作品番号 2018-91
新年
旭旗歳旦兩三花 旭旗 歳旦 両三の花
微暖和風江上家 微暖 和風 江上の家
芳酒一樽怡賀客 芳酒 一樽 賀客怡ぶ
慶雲千里夢榮華 慶雲千里 栄華を夢む
作品番号 2018-92
戊戌新春只管打坐入禪
休道繁忙敲字躬 道ふを休めよ 繁忙 字を敲くの躬
聲譽禪聽愧微功 声誉 禅かに聴いて 微功を愧づ
結跏趺坐視心底 結跏趺坐し 心底を視るに
無我集中如悟空 無我集中し 空しきを悟るが如し
作品番号 2018-93
新年雜感
屠蘇閑酌酒杯中 屠蘇 閑かに酌す 酒杯の中
告曉梅花枝蕾充 暁を告ぐる梅花の枝蕾充つ
戊戌三元身尚健 戊戌の三元 身は尚健なり
吉玉歴太平風 吉祥の玉歴 太平の風
作品番号 2018-9
作品番号 2018-9
作品番号 2018-9
作品番号 2018-9
作品番号 2018-9
作品番号 2018-9
作品番号 2018-9
作品番号 2018-9