2017年の新年漢詩 第61作は 道佳 さんからの作品です。
 

作品番号 2017-61

  迎新年        

參拝眞田神社朝   参拝す真田神社の朝

祈年福壽雅歌夭   祈年す福寿 雅歌夭なり

結婚孫子立春祝   結婚の孫子 立春の祝ひ

積雪白雲瑞謡   積雪 白雲 瑞の謡

          (下平声「二蕭」の押韻)


 新しき年の初めの初春の今日降る雪のいやしけ吉事   (『万葉集』大伴家持)

























 2017年の新年漢詩 第62作は 岳城 さんからの作品です。
 

作品番号 2017-62

  迎春        

訪來神域拝年朝   訪ね来たる神域 拝年の朝

旭日瞳瞳千里遙   旭日 瞳瞳 千里 遙なり

無病息災唯一禱   無病 息災 唯一の祷

巫祝妙舞太平描   巫祝 妙舞 太平を描く

          (下平声「二蕭」の押韻)



「神域」: 神社
「拝年朝」: 初詣
「瞳瞳」: 朝日の明るいさま
「巫祝」: 巫女さん
「妙舞」: 美しい舞

 神社への初詣 能舞台での巫女さんの、五穀豊穣、万民の平穏を祈るが如く舞でした。

 今年も無病息災の一年でありますように。


























 2017年の新年漢詩 第63作は世界漢詩同好會に参加された中国陜西省の 李惠 さんからの作品です。
 

作品番号 2017-63

  初春過田間駐足        

陌上青草秀耕地,   

探頭伸腰迎晨曦。   

冬藏蟄居斂鋒芒,   

春綻新生暈染急。   

          




























 2017年の新年漢詩 第64作は 鮟鱇 さんからの作品です。
 

作品番号 2017-64

  迎春 其一 五言絶句      

贅翁香夢醒,   贅翁(隠居の翁)香夢に醒め,

無恙坐元朝。   恙なく元朝に坐す。

恭賀新年酒,   恭賀新年の酒,

詩泉涌紙條。   詩泉 紙條(メモ用紙)に涌く。

          (下平声「二蕭」の押韻)




























 2017年の新年漢詩 第65作は 鮟鱇 さんからの作品です。
 

作品番号 2017-65

  迎春 其二 七言絶句        

海灣滄浪洗岩礁,   海灣の滄浪 岩礁を洗ひ,

夫婦傾杯賀歳朝。   夫婦 杯を傾けて歳朝を賀す。

旅館温泉露天涌,   旅館の温泉 露天に涌き,

早梅映水暗香飄。   早梅 水に映って暗香飄ふ。

          (下平声「二蕭」の押韻)




























 2017年の新年漢詩 第66作は 鮟鱇 さんからの作品です。
 

作品番号 2017-66

  迎春 其三 五言律詩        

旅亭南海趣,   旅亭に南海の趣き,

院落立芭蕉。   院落に立つ芭蕉。

無恙迎晨旭,   恙なく晨旭(朝日)を迎へ,

傾杯賀歳朝。   杯を傾けて歳朝を賀す。

老妻誇酒量,   老妻 酒量を誇り,

贅叟試生描。   贅叟 生描(写生)を試む。

畫贊堪裁處,   画賛 裁くに堪ふるところ,

題詩轉倨驕。   詩を題して轉(うたた)倨驕(おご)る。

          (下平声「二蕭」の押韻)




























 2017年の新年漢詩 第67作は 鮟鱇 さんからの作品です。
 

作品番号 2017-67

  迎春 其四 七言律詩        

目送神猿渡歳橋,   神猿の歳橋を渡るを目送し,

金鷄報曉立元朝。   金鷄 曉を報じて元朝に立つ。

傾杯醉作風人笑,   杯を傾け醉って風人の笑ふとなり,

乘興試揮才筆驕。   興に乘り試しに才筆の驕るを揮ふ。

箋紙雪原無理路,   箋紙の雪原に理路無く,

詩魂航跡向燈標。   詩魂の航跡は燈標へ向かふ。

眼前鼻哂山妻指,   眼前に鼻で哂(わら)って山妻指すに,

聲病膏肓難取消。   聲病 膏肓にありて取り消し難し。

          (下平声「二蕭」の押韻)




























 2017年の新年漢詩 第68作は 東山 さんからの作品です。
 

作品番号 2017-68

  迎新年(一)        

召福呼祥澄景霄   福を召び祥を呼ぶ 澄景の霄

田居無客謐迎朝   田居客無く 謐かに朝を迎ふ

老妻徐酌初湯後   老妻徐ろに酌む 初湯の後

笑語和春家内調   笑語春に和して 家内調ふ

          (下平声「二蕭」の押韻)




























 2017年の新年漢詩 第69作は 東山 さんからの作品です。
 

作品番号 2017-69

  迎新年(二)        

舞遊仙鶴祝元朝   舞ひ遊ぶ仙鶴 元朝を祝ひ

光裹扶桑瑞兆昭   光は扶桑を裹んで 瑞兆昭かなり

一億一心送~慮   一億一心 神慮に送る

四時四海太平謠   四時四海 太平の謠

          (下平声「二蕭」の押韻)




























 2017年の新年漢詩 第70作は 謝斧 さんからの作品です。
 

作品番号 2017-70

  迎春 其一        

老慵似病怕寒饒   老慵病の似く寒を怕るること饒く

蝸舎背花風景嬌   蝸舎花に背いて 風景嬌かなり

何事迎春出門未   何事ぞ春を迎へて 門を出でること未し

冑山冗子楽簞瓢   冑山冗子 簞瓢を楽しむ

          (下平声「二蕭」の押韻)


賢哉回也。一箪食。一瓢飮。在陋巷。(『論語』)

























 2017年の新年漢詩 第71作は 謝斧 さんからの作品です。
 

作品番号 2017-71

  迎春 其二        

倦讀南華弄老貓   南華を読み倦て 老猫を弄し

啜茶曝背轉無聊   茶を啜り背を曝せば 転た無聊なり

時試踏青扶病骨   時に踏青を試みては 病骨を扶け

便愉遊目歩春朝   便は遊目を愉みて春朝を歩す

茅渟湾外煙波穩   茅渟湾外 煙波穏かに

六甲山巓冠雪消   六甲山巓 冠雪消ゆ

人興博棊爭打劫   人は博棊に興じて 打劫を争ひ

舟上有誰振手招   舟上誰有りてか 手を振って招かん

          (下平声「二蕭」の押韻)




























 2017年の新年漢詩 第72作は 凌雲 さんからの作品です。
 

作品番号 2017-72

  迎春        

早春催小旅   早春 小旅を催す、

峽谷涌泉招   峡谷 涌泉は招く。

水面寫山領   水面 山領を写し、

東風媚柳條   東風 柳条に媚びる。

行人閑緩歩   行人 閑に歩を緩め、

陽影故凝嬌   陽影 故ら嬌を凝らす。

對岸明黃菜   対岸 明るい黄菜、

車窗將渡橋   車窓 将に橋を渡らん。

          (下平声「二蕭」の押韻)




























 2017年の新年漢詩 第73作は 仲泉 さんからの作品です。
 

作品番号 2017-73

  迎春        

瑞氣仁風似滿潮   瑞気仁風 満潮に似たり

春光相映五雲漂   春光相映ず 五雲漂ふ

履端立志獨題句   履端志を立て 独り句を題す

賦詠高吟喚起朝   賦詠高吟 喚起の朝

          (下平声「二蕭」の押韻)




























 2017年の新年漢詩 第74作は 哲山 さんからの作品です。
 

作品番号 2017-74

  迎春        

春節金杯女樂謡   春節の金杯 女楽の謡(うた)

醒知霜髪染秋凋   醒めて知る 霜髪 秋凋染まるを

門松逆旅長亭塚   門松の逆旅 長亭の塚

生死輪廻奈未超   生死輪廻 未だ超えざるを奈せん

          (下平声「二蕭」の押韻)




























 2017年の新年漢詩 第75作は 杜正 さんからの作品です。
 

作品番号 2017-75

  迎春        

晨鶏告曉祝三朝   晨鶏 暁を告げて 三朝を祝い

小院梅花白玉條   小院の梅花 白玉の條

師友揮毫試筆會   師友 揮毫する 試筆の会

墨香和氣入春嬌   墨香の和気 春に入りて嬌ぶ

          (下平声「二蕭」の押韻)


朝、鶏が 暁を告げて鳴き 元旦を祝い、
庭の早梅が咲いて、雪のようだ。
師と友が揮毫する 書初めの会では、
墨香の和気で 春になったようで喜んでいる。



























 2017年の新年漢詩 第76作は 觀水 さんからの作品です。
 

作品番号 2017-76

  迎春(新年所感)        

妻與兒兒手自招   妻と 児児と 手自ら招き

泰然走筆面前挑   泰然 筆を走らせて 面前に挑ぐ

多休多食多歡樂   多休 多食 多歓楽

書是今年我目標   書せしは是れ今年の我が目標なり

          (下平声「二蕭」の押韻)


妻とそれから子が二人 ちょいと手招きしてやって
ゆるりと筆を走らせて みなの面前披露する
たっぷり食べてよく休み 楽しいことを目一杯
書きましたのが本年の 私の目標ですからね



























 2017年の新年漢詩 第77作は 觀水 さんからの作品です。
 

作品番号 2017-77

  迎春(歸葉賀正)        

坐慶春千葉   坐ろに慶ぶ春の千葉

應乾酒一瓢   応に乾すべし酒の一瓢

日高賀詞盡   日高く 賀詞尽き

醉至積憂消   酔至り 積憂消す

淑景促鶯語   淑景 鶯語を促し

輕風吹柳條   軽風 柳条を吹く

把箋生雅興   箋を把れば雅興生じ

自祝好詩調   自ら祝す 好詩調ふを

          (下平声「二蕭」の押韻)



千葉の春迎え慶び 飲み干すぞ酒の一瓢
日は高く挨拶済んで 酔いまわり悩みも消える
景色よく鶯さそい 風軽く柳を吹かん
紙とれば風雅の気分 めでたくも好い詩ができた



























 2017年の新年漢詩 第78作は 觀水 さんからの作品です。
 

作品番号 2017-78

  迎春(故ク迎新)        

回家兩日倦無聊   家に回って両日 無聊に倦み

敢覓怱忙酉歳朝   敢へて怱忙を覓む酉歳の朝

新酒慶春杯可酌   新酒 春を慶び 杯もて酌むべく

故園尋景筆當描   故園 景を尋ね 筆もて当に描くべし

出門閑徑濳紅蕾   門を出づれば 閑径 紅蕾を潜め

送鶻遠山連碧霄   鶻を送れば 遠山 碧霄に連なる

吹髮東風漸温暖   髪を吹く東風 漸く温暖

暫時緩歩裁詩邀   暫時 歩を緩うして 詩を裁して邀へん

          (下平声「二蕭」の押韻)


帰省してから二日ほど 暇持て余し気味なので
あえて忙しそうにする 丁酉年明けた朝
酒開け春を慶んで 杯もって酌むがよく
馴染みの景色尋ねては 筆をふるって描きだせ
門出てみれば径閑か 紅い蕾をひそませる
鶻飛ぶを見送れば 山の続きの碧いそら
髮そよがせる東風 だんだんあたたかくなるは
しばらく歩みおそくして 詩を詠みながらむかえよう



























 2017年の新年漢詩 第79作は調布漢詩会の 三斗 さんからの作品です。
 

作品番号 2017-79

  迎春(新年即興)        

椒酒殘芳一醉消   椒酒の残芳 一酔消え

新春獨坐夜蕭條   新春 独坐 夜は蕭条たり

尚存吟興向君語   尚存り吟興 君に向ひ語らむとし

磨墨拈毫調未調   墨を磨り毫を拈るも調未だ調はず

          (下平声「二蕭」の押韻)





























 2017年の新年漢詩 第80作は中国の 魏厚賓 さんからの作品です。
 

作品番号 2017-80

  丁酉賀新春        

鳳凰銜玉鳳凰飛,   

鳳入千家鳳不歸。   

日麗神州天五色,   

雲開氣象地三輝。   

頭戴吉光還故里,   

鬢釵目羽向心扉。   

青鸞到此報春信,   

願者人間盡コ徽。   

          (上平声「五微」の押韻)




























 2017年の新年漢詩 第81作は台湾の 汨羅江 先生からの作品です。
 

作品番号 2017-81

  迎春        

四野春歌慰寂寥,   

徜徉湖海客魂消。   

欣看院落溶溶月,   

靜聽樓台細細簫。   

霧湧階前籠曉柳,   

耕莘隴上播新苗。   

抒懷賞景申宏願,   

頌禱全民樂富饒。   

          (下平声「二蕭」の押韻)




























 2017年の新年漢詩 第82作は台湾の 蘆馨 さんからの作品です。
 

作品番号 2017-82

  迎春        

青鳥傳芳信,   

迎禧淑景饒。   

別來思舊雨,   

誰共賞花朝。   

把酒情偏重,   

題詩意自遙。   

梅香渾似昔,   

樹樹毎相招。   

          (下平声「二蕭」の押韻)


汨羅江詞長想不到已八十多歳,詩興猶在,甚喜!
還望保重身體,新年快樂!
最近寫詩老是無新意,為支持漢詩,希望大家莫嫌棄!


























 2017年の新年漢詩 第83作は 忍夫 さんからの作品です。
 

作品番号 2017-83

  迎春 其一        

迎新山際曙光紅   迎新 山際 曙光紅く

旭日昇天遍照東   旭日天に昇り 遍く東を照らす

五色彩雲催吉兆   五色の彩雲 慶吉の兆

不疑享受太平風   享受を疑はず 太平風

          (上平声「一東」の押韻)




























 2017年の新年漢詩 第84作は 忍夫 さんからの作品です。
 

作品番号 2017-84

  迎春 其二        

圍爐家宴祝初春   炉を囲む家宴 初春を祝す

相誓切磋心氣新   相誓ふ 切磋 心気新た

暫對書机開醉眼   暫らく書机に対し 酔眼を開く

詩中自號一閑人   詩中自ら号す 一閑人

          (上平声「十一真」の押韻)




























 2017年の新年漢詩 第85作は 點水 さんからの作品です。
 

作品番号 2017-85

  迎春        

書齋閑坐洗心塵   書斎に閑坐し心塵を洗ひ

轉眼前庭詩景新   前庭に眼を転ずれば 詩景 新なり

玉骨枝頭花欲綻   玉骨の枝頭 花綻びんとし

鳴鶯舌渋報初春   鳴鶯の舌 渋れども初春を報ず

          (上平声「十一真」の押韻)




























 2017年の新年漢詩 第86作は熊本の 瓊泉 さんからの作品です。
 

作品番号 2017-86

  迎春        

歳巡丁酉祝三朝   歳は丁酉に巡って 三朝を祝す

柏酒獻杯嘉氣饒   柏酒 杯を献じて 嘉気饒し

送客出門還有興   客を送り 門を出づれば 還た興有り

碧空仰見紙鳶飄   碧空 仰ぎ見る 紙鳶の飄るを

          (下平声「二蕭」の押韻)




























 2017年の新年漢詩 第87作は ニャース さんからの作品です。
 

作品番号 2017-87

  迎春(在上海過節)        

佛前古寺舊愁消、   仏前 古寺 旧き愁ひを消し、

塔上寒天冷月宵、   搭上 寒天 月の冷たき宵、

異客不需年夜飯、   異客 需(もと)めず 年夜の飯、

晩鐘聽取慰無聊。   晩鐘 聴取し 無聊を慰めん、

          (下平声「二蕭」の押韻)




























 2017年の新年漢詩 第88作は 劉建 さんからの作品です。
 

作品番号 2017-88

  迎春        

立春皓月霽寒宵   立春の皓月  寒宵に霽れ

飢鳥飛廻萬萬条   飢鳥 飛廻る 万万の条

人宿温泉山更響   人温泉に宿り 山更に響く

河随煙霧水迢迢   河煙霧に随ひ 水迢迢

          (下平声「二簫」の押韻)




























 2017年の新年漢詩 第89作は 忍冬 さんからの作品です。
 

作品番号 2017-89

  迎春(和布刈神社神事)        

関門守歳習隨潮   関門の守歳は 随潮の習いにて

社典儼然和玉簫   社典は厳然として 玉簫に和す

擧炬海中採新藻   炬を挙げ 海中の新藻を採りて

神前奉納祝元朝   神前に奉納し 元朝を祝す

          (下平声「二蕭」の押韻)


  和布刈(めかり)神社は北九州市門司港にある関門海峡に面した神社。
  松本清張作「時間の習俗」の舞台。和布とは「わかめ」のこと。


























 2017年の新年漢詩 第90作は韓國の C溪 さんからの作品です。
 

作品番号 2017-90

  迎春        

寒風吹急雪飄飄,   

昨夜東皇駕御朝.   

斗柄左回春已至,   

屠蘇飮盡臘隨遙.   

老衰難約作詩對,   

少壯易期樽酒邀.   

十二年經同好會,   

次終四五恨何消.   

          (下平声「二蕭」の押韻)




























 2017年の新年漢詩 第91作は韓國の 藍海 さんからの作品です。
 

作品番号 2017-91

  迎春        

陽生大地立春邀   

消雪東皐發草苗   

梅綻前庭香氣動   

月斜後院吉祥饒   

韶光九十年中最   

異客三更夜半蕭   

布コ東君山野潤   

南村花信遠人招   

          (下平声「二蕭」の押韻)




























 2017年の新年漢詩 第92作は 蓮塘 さんからの作品です。
 

作品番号 2017-92

  迎春        

コ禽膊膊唱元朝,   

天下迎春瑞旭燒.   

臘破ク儺誇伎樂,   

雪乾山野發芽嬌.   

飮冰孤士尚欽孔,   

逐鹿羣雄願倣堯.   

舊計功遷新計竝,   

童心皺貌醉紅潮.   

          (下平声「二蕭」の押韻)




























 2017年の新年漢詩 第93作は 一愚 さんからの作品です。
 

作品番号 2017-93

  迎春        

東風一起自霄   

陽氣温和寒暖調   

屋外梅英紅萬朶   

川邊柳眼告迸   

知時歌燕歌情樂   

感物詩人詩興饒   

花草發花香發散   

家家開戸遇花朝   

          (下平声「二蕭」の押韻)




























 2017年の新年漢詩 第94作は 明鳳 さんからの作品です。
 

作品番号 2017-94

  迎春        

新年試筆靜心調   新年の試筆に 静心調ひ

字勢C奇詩味饒   字勢は清奇にして 詩味饒(おお)し

妙墨磨來初日上   妙墨磨り来れば 初日上り

鳴禽哈哈一天遙   鳴禽哈々として 一天遥かなり

          (下平声「二蕭」の押韻)


 1月29日、北陸には珍しい好天の日に、石川漢字友の会で「書き初め大会」を催行した折の感懐です。

(註)
「試筆」: 書き初め
「妙墨磨來」: 墨を磨るは病夫の如くし、筆を把るは壮士の如くす(漢和辞典より引用)


























 2017年の新年漢詩 第95作は 明鳳 さんからの作品です。
 

作品番号 2017-95

  迎新年        

新春祥瑞度青霄   新春の祥瑞 青霄に度り

歳旦風光梅影搖   歳旦の風光に 梅影揺らぐ

天候温和初日出   天候は温和にして 初日の出

皇居參賀祝旗遙   皇居の参賀に 祝旗遥かなり

          (下平声「二蕭」の押韻)


正月二日のテレビ放映は、先ず8時頃に富士山の山頂から上る初日の出を映し、次には皇居参賀の列が延々と続く平和な姿で、今年の新年は穏やかに明けた感懐です。