2016年の投稿詩 第301作は静岡の芙蓉漢詩会の 蘭君 さんからの作品です。
 2016年10月22日に「芙蓉漢詩集第19集」の合評会が浜松市で開かれ、桐山人も参加しました。
 感想はその折のものをベースにしています。

作品番号 2016-301

  讀論語        

半畝庭園松與篁   半畝の庭園 松と篁と

市塵不到小茅堂   市塵到らず 小茅堂

咿唔朗朗讀論語   咿唔朗朗 論語を読み

白首南窗白日長   白首 南窓 白日長し

          (下平声「七陽」の押韻)



<解説>

 晩学ではあるが論語の講座に通っている。
 教室で学んだ事を家に帰り来て復習をする。
 書窓は静かで悠ったりと一日が過ぎてゆく。


<感想>

 転句までですと、子どもが論語を読んでいるようなイメージで、結句の「白首」で読者をびっくりさせようという狙い、「白首」と「白日」の対も考えられたと思いますが、簡単に言えば「老人には日が長い」ということで、転句を受けているとは言いがたいです。

 転句が作者の声だと伝えるために、ここは「白首」を「晩学」として、収まりをよくした方が、結局は「白日長」にもつながりやすくなりますね。



2016.11.14                  by 桐山人
























 2016年の投稿詩 第302作は静岡の芙蓉漢詩会の 蘭君 さんからの作品です。
 2016年10月22日に「芙蓉漢詩集第19集」の合評会が浜松市で開かれ、桐山人も参加しました。
 感想はその折のものをベースにしています。

作品番号 2016-302

  偶作        

芸窗滿架古書堆   芸窓満架 古書堆し

慚我元無繡虎才   慚づ 我元 繍虎の才無きを

夜半敲詩呵凍筆   夜半詩を敲いて凍筆に呵すれば

六花時舞几邊來   六花時に 几辺に舞ひ来たる

          (上平声「十灰」の押韻)


「繍虎才」: 詩文に優れた才能
「呵凍筆」: 凍っている筆に息を吹き掛ける。寒中に詩文を書くこと。
       呵硯、呵凍の語あり
「六花」: 雪の異名


<解説>

 

<感想>

 承句の「繍虎」は魏の曹植のことかと思いましたが、合評会で伺いましたら、「美しい文章」という意味のようですね。
「文徳」という言葉も考えましたが、このままで良いでしょうね。

 結句の読み下しは「六花時に舞ひ 几辺に来たる」と読んだ方が良いでしょう。



2016.11.14                  by 桐山人
























 2016年の投稿詩 第303作は静岡の芙蓉漢詩会の 辰馬 さんからの作品です。
 2016年10月22日に「芙蓉漢詩集第19集」の合評会が浜松市で開かれ、桐山人も参加しました。
 感想はその折のものをベースにしています。

作品番号 2016-303

  孟春草屋        

風和雨水月華新   風和む雨水 月華新たなり

牆角梅花薫近鄰   牆角の梅花 近隣に薫る

一刻春宵一杯酒   一刻 春宵 一杯の酒

寓居邊鄙四時淳   寓居は 辺鄙にして 四時淳なり

          (上平声「十一真」の押韻)



<感想>

 転句まで良い句ですね。
特に転句は蘇軾の「春宵一刻直千金」を使いながら、「一杯酒」とすることで作者の個性が出ています。

 ただ、せっかくの詩が最後の「四時」で崩れています。
春のこの時だからこその味わい深さを表現してきておいて、「四時」つまり年がら年中良い景色と言ったのでは、価値が無くなります。
 「得時醇」(時を得て醇なり)の方が良いでしょうね。(「淳」も「醇」にしてはどうですか)



2016.11.14                  by 桐山人
























 2016年の投稿詩 第304作は静岡の芙蓉漢詩会の 辰馬 さんからの作品です。
 2016年10月22日に「芙蓉漢詩集第19集」の合評会が浜松市で開かれ、桐山人も参加しました。
 感想はその折のものをベースにしています。

作品番号 2016-304

  圍棋且論詩        

爭論別友歩行遅   争論 友と別れ 歩行遅し

泥濘汚裾梅雨期   泥濘 裾を汚す 梅雨の期

日暮旗亭適開店   日暮の旗亭 適に店を開く

無端酒炙兩相宜   端無くも 酒炙両つながら相宜し

          (上平声「四支」の押韻)



<感想>

 起句の「爭論」は題名から見ると「詩を論じた」ということになるのでしょうか。
詩の内容からは、詩も碁も出てきませんので、何を論じたのか分かりにくいですし、喧嘩別れでもしたような印象です。
「論」じたことが特に詩に関わるわけではないのなら、「圍棋」で良いかと思います。それならば、題名も「梅雨即事」でしょうか。

 転句の「日暮」は雨の日なのに「日」を使うのが気になります。
 「夕暮」とした方が用字から受けるイメージが良くなるでしょう。



2016.11.14                  by 桐山人
























 2016年の投稿詩 第305作は静岡の芙蓉漢詩会の T.E さんからの作品です。
 2016年10月22日に「芙蓉漢詩集第19集」の合評会が浜松市で開かれ、桐山人も参加しました。
 感想はその折のものをベースにしています。

作品番号 2016-305

  櫻花        

雨霽岡邊春色宜   雨霽れて岡辺 春色宜し

遊人坐愛古蹊涯   遊人坐に愛す 古蹊の涯り

櫻花爛漫止心裏   桜花爛漫 心の裏に止めん

白髪又看千萬枝   白髪又看る 千万の枝

          (上平声「四支」の押韻)



<感想>

 承句の「遊人」は作者の気持ちとしては花見客というところでしょうが、「坐愛」とありますので作者も含めた形になります。
 そうなると、転句の「止心裏」、結句の「又看」と三句とも作者の行為が出てくることになり、変化が感じられません。

 転句の「止心裏」だけでも「夕陽裏」のような叙景にするか、「遊人」「白髪」のどちらかを削るかでしょう。
 その場合、結句を「満目又看千萬枝」とすれば収まるでしょう。





2016.11.14                  by 桐山人
























 2016年の投稿詩 第306作は静岡の芙蓉漢詩会の T.E さんからの作品です。
 2016年10月22日に「芙蓉漢詩集第19集」の合評会が浜松市で開かれ、桐山人も参加しました。
 感想はその折のものをベースにしています。

作品番号 2016-306

  櫻花散        

千枝明媚好春天   千枝明媚 好春の天

一陣回風石徑邊   一陣の回風 石径の辺り

花片紛紛旋轉舞   花片紛々 旋転して舞ふ

如流優美散猶姸   流れる如く優美散じて猶ほ妍なり

          (下平声「一先」の押韻)



<感想>

 前半で樹上の桜の美しさ、後半はその桜が散る様を描き、満開で、花が開くやいなや散り始めるという、桜ならではの景ですね。
 ただ、「千枝明媚好春天」が花の美しさを強く出していますので、開いた花なのか散る姿なのか、どこに感動の焦点があるのかがぼやけます。
 数字対を生かして、起句を「四山明朗」とし、転句で花の美しさ、結句でそれが散るという対応にすると良いでしょう。

 また、転句の「紛紛」は乱れ散る様で、それを「如流優美」と言うのはやや無理がありますので、その辺りも考慮して、例えば

   流麗桜雲溶濃淡
   紛紛花片散猶妍




2016.11.14                  by 桐山人
























 2016年の投稿詩 第307作は静岡の芙蓉漢詩会の 報昇 さんからの作品です。
 2016年10月22日に「芙蓉漢詩集第19集」の合評会が浜松市で開かれ、桐山人も参加しました。
 感想はその折のものをベースにしています。

作品番号 2016-307

  武藏野宿營        

蟲聲切切客思傷   虫声切々 客思傷む

原野蟾光旅雁行   原野の蟾光 旅雁行なる

霽曉遙看士峰景   霽曉 遥に看る 士峰の景

紅顔千里暫懷郷   紅顔 千里 暫し郷を懐ふ

          (下平声「七陽」の押韻)



<解説>

 昭和十九年の晩秋、航空兵を志して、武蔵野の陸軍電波学校に宿営した頃、電波探知機のアンテナを富士山の方向に向けて、ブラウン管にその反射映像を捉え、方向、距離を探知する訓練をした。
 家族への手紙は、すべて検閲された。

 生家の裏からでも昭和三十年頃までは、この地で見る富士山の遠景と同様に山並みの上に眺望できた。

<感想>

 起句の「客思傷」と結句の「暫懐郷」が心情語で重なります。
 起句は叙景に収めるつもりで、「蟲聲切切氣蒼蒼」のような形でどうでしょう。

 承句の「蟾光」の「蟾」は「ひきがえる」、月には大きなひきがえるが居て月を食べるので満ち欠けがあるとされます。
「蟾光」で月の光、「銀蟾」「玉蟾」「蟾桂」などの語もありますね。



2016.11.14                  by 桐山人
























 2016年の投稿詩 第308作は静岡の芙蓉漢詩会の 報昇 さんからの作品です。
 2016年10月22日に「芙蓉漢詩集第19集」の合評会が浜松市で開かれ、桐山人も参加しました。
 感想はその折のものをベースにしています。

作品番号 2016-308

  遊上高地        

穗高峭壁白雲懸   穂高の峭壁 白雲懸る

火嶽翠微紅葉旋   火岳の翠微 紅葉旋る

繚繞清流水禽憩   繚繞す清流 水禽憩ふ

幽池埋木住神仙   幽池の埋木 神仙を住ましむ

          (下平声「一先」の押韻)


「火岳」: 焼岳のこと
「幽池」: 大正池のこと


<感想>

 承句の「翠微」は山の中腹、緑に煙る辺りですので、「山腰」と同意ですが、「翠微」としたのは「紅葉旋」と色の対比を持ってこようという意識が働いたのでしょうね。

 結句の「幽池」の注に「大正池」とありますが、「住神仙」とするならば、人工の大正池ではなく「明神池」ではないでしょうかね。



2016.11.14                  by 桐山人
























 2016年の投稿詩 第309作は静岡の芙蓉漢詩会の 玲桂(S.G) さんからの作品です。
 2016年10月22日に「芙蓉漢詩集第19集」の合評会が浜松市で開かれ、桐山人も参加しました。
 感想はその折のものをベースにしています。

作品番号 2016-309

  湖樓即事        

溪風柳影一螢流   溪風 柳影 一蛍 流る

相會圍棋好個儔   相会して棋を囲む 好個の儔

幾次輸贏身互老   幾次の輸贏 身互いに老い

杯觴嬉樂水邊樓   杯觴 嬉楽す 水辺の楼

          (下平声「十一尤」の押韻)



<感想>

 起句の「一螢流」から承句の将棋の場面に進むのはやや苦しく、山の中で将棋を指しているのかと思います。
 結句の下三字を持ってきて、「渓風柳影水邊樓」とした方が分かりやすくなるでしょう。

 承句の「相會」は「相」が余分な言葉で、「相約」の方が良いですね。

 転句は「幾次輸贏(負けと勝ち)」「身互老」のつながりがおかしく、将棋を指している間に歳を取ったとなります。
 どうするかですが、例えば

   幾次輸贏悲喜興
   杯觴二老一螢流




2016.11.14                  by 桐山人
























 2016年の投稿詩 第310作は静岡の芙蓉漢詩会の 玲桂 さんからの作品です。
 2016年10月22日に「芙蓉漢詩集第19集」の合評会が浜松市で開かれ、桐山人も参加しました。
 感想はその折のものをベースにしています。

作品番号 2016-310

  初夏偶成        

紫藤花落拷A稠   紫藤 花落ち 緑陰稠し

相集鷗盟詩酒遊   相集ふ鴎盟 詩酒の遊

暫憩連牀停盞坐   暫憩牀を連ね盞を停めて坐すれば

老鶯蛙鼓共風流   老鴬 蛙鼓 共に風流

          (下平声「十一尤」の押韻)



<感想>

 承句は「鴎盟」とありますので、上の「相集」も「鷺約」として並べてはどうでしょう。

 転句は「憩」「連」「停」「坐」と動詞が並び過ぎで、話がダラダラと続く印象です。
「一陣清風暫停盞」として、結句の「共風流」を検討してはどうでしょう。



2016.11.14                  by 桐山人
























 2016年の投稿詩 第311作は静岡の芙蓉漢詩会の M.S さんからの作品です。
 2016年10月22日に「芙蓉漢詩集第19集」の合評会が浜松市で開かれ、桐山人も参加しました。
 感想はその折のものをベースにしています。

作品番号 2016-311

  吟詠愛好會詩        

佳吟妙句興津津   佳吟妙句 興津々

契闊欣然寄此身   契闊欣然 此の身を寄す

會得同朋同志集   会し得たり 同朋同志の集ひ

詠詩朗朗動梁塵   詠詩朗々 粱塵を動かす

          (上平声「十一真」の押韻)



<解説>

 毎年一度我が町の吟詠愛好家達の発表会を、催しております。
 流派は其々の味があり誠に楽しく1日を過ごしております。

<感想>

 起句の「佳吟妙句」は二語の対応としては「佳詩妙句」が良く、結句の「詠詩」を「詠吟」にしてはどうでしょう。

 承句の「契闊」はやや大げさな印象ですので、「清調欣然」とした方が発表会にはふさわしいと思います。



2016.11.14                  by 桐山人
























 2016年の投稿詩 第312作は静岡の芙蓉漢詩会の M.S さんからの作品です。
 2016年10月22日に「芙蓉漢詩集第19集」の合評会が浜松市で開かれ、桐山人も参加しました。
 感想はその折のものをベースにしています。

作品番号 2016-312

  清水港遊覧        

出航湊海對清漣   出航湊海 清漣に対す

三保松原翠瀲連   三保の松原 翠瀲連ねる

雲似羽衣將趨處   雲は羽衣に似て 将に趨く処

聳然富嶽駿河天   聳然たる富岳 駿河の天

          (下平声「一先」の押韻)



<解説>

 駿河湾の波静かに遊覧を楽しむ。
 三保の松原の、緑に揺れ動く渚に見入って、富士を眺め、雄大な景色に時を忘れる。

<感想>

 起句の「出航」は単に説明ですので、もう少し場面を詳しくする形で「午航」「朝航」と一字変えてはどうでしょう。

 転句の「似羽衣」は、「羽衣」だけで比喩と分かりますので更に「似」はくどく、例えば「引羽衣」と比喩を取る形(隠喩)が無駄がなくなりますね。

 他は良い描写だと思います。



2016.11.14                  by 桐山人
























 2016年の投稿詩 第313作は静岡の芙蓉漢詩会の 修玲 さんからの作品です。
 2016年10月22日に「芙蓉漢詩集第19集」の合評会が浜松市で開かれ、桐山人も参加しました。
 感想はその折のものをベースにしています。

作品番号 2016-313

  初秋吟        

摶摶零露見秋生   摶々たる零露 秋の生ずるを見る

絡緯聲中夜氣清   絡緯声中 夜気清し

賦得新詩星漢燦   新詩 賦し得て 星漢燦たり

牽牛織女動吟情   牽牛織女 吟情を動かす

          (下平声「八庚」の押韻)



<感想>

 起句は、他の句で色々と秋の風物を出しているので、「見秋生」はおかしく感じます。
「草間生」として一句をまとめてはどうでしょう。

 承句は「聲中」よりも「幽聲」とした方が情報が深くなります。

 転句の「賦得新詩」は下三字とつながらないのと、ここで新しい詩を賦すことができたのに、結句で「動吟情」では順序が逆になります。
 転句の上四字か結句の下三字のどちらかを直す形になると思いますが、まず転句を「織女牽牛星漢燦」として、結句を探ってはどうでしょう。



2016.11.14                  by 桐山人
























 2016年の投稿詩 第314作は静岡の芙蓉漢詩会の 修玲 さんからの作品です。
 2016年10月22日に「芙蓉漢詩集第19集」の合評会が浜松市で開かれ、桐山人も参加しました。
 感想はその折のものをベースにしています。

作品番号 2016-314

  祭詩        

光陰如矢未成功   光陰矢の如く未だ功を成さず

愧我人生幻夢同   愧づ 我が人生 幻夢に同じ

龕底祭詩追賈島   龕底 詩を祭り 賈島を追ふ

歳闌何耐待春風   歳闌何ぞ耐へんや 春風を待つ

          (上平声「一東」の押韻)



<感想>

 承句は「我人生」を「愧」づるということですと、既に「未成功」と起句で言っていますので、ややくどいですね。
 同じことで、「光陰如矢」「幻夢同」も意味としては近く、結局、起句と承句で同じようなことを繰り返している印象になります。
 少しでも変化をつけるために年齢を入れて、「○十人生」としてはどうでしょうね。

 結句は「何耐」の上が「歳闌」ですと、転句の賈島の故事を否定する形になります。「歳が終わるのが耐えられない、賈島は祭詩でよく耐えたなぁ」という感じですので、ここは「凍寒」「歳寒」として、寒さに耐えられないとすべきでしょう。



2016.11.14                  by 桐山人
























 2016年の投稿詩 第315作は静岡の芙蓉漢詩会の S.T さんからの作品です。
 2016年10月22日に「芙蓉漢詩集第19集」の合評会が浜松市で開かれ、桐山人も参加しました。
 感想はその折のものをベースにしています。

作品番号 2016-315

  驟暖        

欲聞郊外早鶯聲   聞かんと欲す 郊外早鴬の声

驟暖清遊梅影迎   驟暖清遊 梅影迎ふ

歩歩耽吟漫詩筆   歩々吟に耽り 漫に詩筆す

幽香無限忘歸程   幽香限り無く帰程を忘る

          (下平声「十一尤」の押韻)



<感想>

 作者と一緒に歩いているような気持ちになる、素直な流れの詩ですね。

 題名の「驟暖」は「にわかに暖かくなること」、早春の季節感を出すのに「早鶯」「梅影」を用意しましたが、もう一つ何か欲しい気もしますが。



2016.11.14                  by 桐山人
























 2016年の投稿詩 第316作は静岡の芙蓉漢詩会の S.T さんからの作品です。
 2016年10月22日に「芙蓉漢詩集第19集」の合評会が浜松市で開かれ、桐山人も参加しました。
 感想はその折のものをベースにしています。

作品番号 2016-316

  賞十三夜        

玲瓏似鏡暮天悠   玲瓏鏡の似く 暮天に悠たり

爽氣呼杯樓上稠   爽気杯を呼び 楼上に稠(しげ)し

詩趣胸懷無限興   詩趣胸懐 無限の興

十三夜月又風流   十三夜月 又風流

          (下平声「十一尤」の押韻)



<感想>

 全体の流れを見ると、起句で「月がきれいだ」、承句で「酒がおいしい」、転句で「詩がわき上がる」と感動を重ねて、最後に結句で「十三夜の月は真に風流だなぁ」とまとめる構成。
 それぞれの句も破綻無く、作者の気持ちがよく伝わってくる詩になっていますね。

 ただ、「月だ・酒だ・詩だ」と三つのものを同じように並べられると、読者がじっくりと味わう暇が無く、韓ドラを早送りで見ると言うか、豪華なフルコースを大急ぎで食べさせられたと言うか、悪くは無いけど印象に残りにくい気がします。
 例えば、感動の中心を転句に置いて、前半は叙景として作者の感情があまり出ないように持って行ってみるのも良いです。

 具体的には起句の「似鏡」を「円鏡」、承句の「爽氣呼杯」を「秋氣清涼」として、前半を抑え気味にすると、後半からの盛り上がりが強くなると思いますが、いかがでしょう。



2016.11.14                  by 桐山人
























 2016年の投稿詩 第317作は静岡の芙蓉漢詩会の 洋靖 さんからの作品です。
 2016年10月22日に「芙蓉漢詩集第19集」の合評会が浜松市で開かれ、桐山人も参加しました。
 感想はその折のものをベースにしています。

作品番号 2016-317

  拷A茶話        

青苔克暑威收   青苔緑樹 暑威収まる

溪水涓涓鳥語優   渓水涓々 鳥語優る

一椀客心茶會樂   一椀客心 茶会楽しむ

風情有味意偏幽   風情味有り 意偏に幽

          (下平声「十一尤」の押韻)



<解説>

 青々繁った緑の木の下で野点を楽しんだ。
 風情があってとても落ち着いておいしくいただいた。

<感想>

 分かりやすい詩になっていると思います。

 一点、結句の「樂」が結句を先取りしていますので、ここは心情語を避けると良いでしょう。



2016.11.14                  by 桐山人
























 2016年の投稿詩 第318作は静岡の芙蓉漢詩会の 洋靖 さんからの作品です。
 2016年10月22日に「芙蓉漢詩集第19集」の合評会が浜松市で開かれ、桐山人も参加しました。
 感想はその折のものをベースにしています。

作品番号 2016-318

  夏日游泳        

白砂松翠水雲郷   白砂松翠 水雲の郷

清浪去來潮氣香   清浪去来 潮気香ばし

跳水乗波孫與我   水に跳び波に乗る 孫と我

嬉遊夏日已斜陽   嬉遊夏日 已に斜陽

          (下平声「七陽」の押韻)


「水雲郷」: 涼しい所



<解説>

 夏の暑い日孫と涼を求めて楽しく海で泳いだ。

<感想>

 お孫さんとの楽しい一日、色彩が鮮やかで、その分作者の心情も明るく感じられる詩です。

 起句の「松翠」は「白砂青松」を無理矢理平仄合わせした感が強く、読みにくいですね。
「松青砂白」と置いた方が自然です。

 承句の「浪」と転句の「波」は確かに平仄が違いますが、意味としては同じもの。
 同字重出を避けるのは技術の問題ではなく、内容が重複しないようにするのがポイントですので、こうした使い方は平仄は合っても内容がつたなくなります。

 「去来」は下三字の「潮氣香」につなげる意味では、遠近感の「去来」よりも「縦横」の方が平面的な広がりが出ると思います。

 結句は「已斜陽」ということで夕方になったことを表しますが、だからどうなのか、というと疑問が残ります。
 注に書かれたように「孫と楽しく過ごした」という内容の詩で日暮れの寂しさを出す必要があるのかどうか、その辺りから検討してはどうでしょう。



2016.11.14                  by 桐山人
























 2016年の投稿詩 第319作は静岡の芙蓉漢詩会の 常春 さんからの作品です。
 2016年10月22日に「芙蓉漢詩集第19集」の合評会が浜松市で開かれ、桐山人も参加しました。
 感想はその折のものをベースにしています。

作品番号 2016-319

  聞夏鶯        

晴天庭樹夏鶯嗁   晴天庭樹 夏の鴬嗁(さけ)ぶ

應答雛親不可稽   応答の雛親 稽(とど)まるべからず

月異日新田野景   月に異なり日に新た 田野の景

當忘翁媼老殘迷   当に翁媼 老残の迷いを忘る

          (上平声「八斉」の押韻)



<解説>

 梅花の季節、我が庭に鶯は来ない。
 初夏5、6月頃、雛を交え、時にけたたましい、杜鵑かな?声をあげる。

<感想>

 転句に工夫が出て、スケールの広がりに効果的な詩になっていると思います。



2016.11.14                  by 桐山人
























 2016年の投稿詩 第320作は静岡の芙蓉漢詩会の 常春 さんからの作品です。
 2016年10月22日に「芙蓉漢詩集第19集」の合評会が浜松市で開かれ、桐山人も参加しました。
 感想はその折のものをベースにしています。

作品番号 2016-320

  彼得宮(ペテルゴフ)庭園        

噴泉瀑布添彫塑   噴泉瀑布 彫塑添へ

雄壯細微機略施   雄壮細微 機略施す

大帝自詳唆構想   大帝自から詳しく構想唆せしと

往時水力今尚支   往時の水力 今尚支ふ

          (上平声「四支」の押韻)



<解説>

 サンクトペテルブルグ郊外、夏宮の庭園は、18m噴き上がるもの、小枝、傘の先から滴るものありと多彩。
 150の噴泉に、黄金の彫塑を配し、宮殿とよく釣り合う。

 1723年創建、噴泉の導水は当時の工夫が今に生きている。
 ピヨトル大帝ヴェルサイユの噴水に魅せられ、その水源をも視察、スケッチしたという。

<感想>

 明治に外遊した人々が作ったような趣で、更に噴水の科学力に感動の中心が据わるというところが、常春さんの特色を出していると思いました。



2016.11.14                  by 桐山人
























 2016年の投稿詩 第321作は静岡の芙蓉漢詩会の 常春 さんからの作品です。
 2016年10月22日に「芙蓉漢詩集第19集」の合評会が浜松市で開かれ、桐山人も参加しました。
 感想はその折のものをベースにしています。

作品番号 2016-321

  憶星天 重力波        

連星合體瞬時息   連星合体 瞬時の息

序次天倫殊異刻   序次す天倫 殊異の刻

重力波形捕捉鮮   重力の波形 捕捉鮮やか

先端科学工無極   先端科学の工 極まり無し

          (入声「十三職」の押韻)



<解説>

 2月そして6月、米国LIGOのレーザー干渉計が重力波を観測と発表された。
 夫々13億光年、14億光年離れたところ、中性子星二つが合体する僅か0.1秒の間に発生する重力波の序破急、そしてブラックホールが生まれる。

<感想>

 合評会の当日、この自然現象について常春さんから熱のこもった説明を受けたのですが、お恥ずかしいことに、あまり理解できずに遠い話のように聞いていました。
 高校の頃は、物理や宇宙のことなどに興味が深く、社会人になってからも地元の科学館で「天体観測指導員」というボランティアをしていましたので、多少は他の文系人間よりは詳しいと思っていましたが、最近の発見や新しい理論などになると全く頭に入りません。

 そういう意味で、詩よりも自己反省ばかりの気持ちで拝見してしまいました。



2016.11.14                  by 桐山人
























 2016年の投稿詩 第322作は静岡の芙蓉漢詩会の 常春 さんからの作品です。
 2016年10月22日に「芙蓉漢詩集第19集」の合評会が浜松市で開かれ、桐山人も参加しました。
 感想はその折のものをベースにしています。

作品番号 2016-322

  想酷暑暴風雨        

可聞温暖地球哀   聞くべし 温暖地球の哀しみ

石化費消踰矩災   石化の費消 矩を踰えて災ふ

何用待機原子力   何ぞ用いざる待機の原子力

孜孜精進不須猜   孜々たる精進 猜ふを須ひず

          (上平声「十灰」の押韻)



<解説>

 数年ならずして40度強の酷暑日と予測されている。
 台風の発生源も北上、凶暴化するばかり。
 凍土緩み、メタンガスも天に昇る。
 せめて人為の温度上昇はとめなければ・・・。

<感想>

 原子力発電については色々な意見があり、この詩では地球環境の悪化を防ぐという観点からおっしゃっています。
 こちらの詩も理系の常春さんだから、とすると、それは不本意だろうと思いますが、一人一人の意見が出されて議論になっていくことが大切だと思います。
 うやむやのまま、ごまかすように議論を封じ込めて行く今の風潮こそが問題が大きいと私は考えています。

 「用」「須」は、これも漢字は違うけど意味は同じで、特に「須」の方はこの字でなくてはならないとは思えませんので、別の言葉が良いでしょう。



2016.11.14                  by 桐山人
























 2016年の投稿詩 第323作は静岡の芙蓉漢詩会の 緑風林 さんからの作品です。
 2016年10月22日に「芙蓉漢詩集第19集」の合評会が浜松市で開かれ、桐山人も参加しました。
 感想はその折のものをベースにしています。

作品番号 2016-323

  初秋吟        

何來爽氣露華浮   何より来る爽気 露華浮び

簫瑟蟲聲吟榻頭   簫瑟たる虫声 吟榻の頭(ほとり)

風拂殘炎涼似水   風は残炎を払ひ 涼は水の似し

新詩未就漫牽愁   新詩 未だ就(な)らず 漫に愁を牽く

          (下平声「十一尤」の押韻)



<解説>

 立秋を過ぎ夕方になると虫の音が聞こえかすかな秋の気配を感じます。

<感想>

 こうした題名の詩は、季節のわずかな変化を何を使って表すか、というのが難しいところですね。
 起句は、「爽氣」という明瞭な感覚と「何來」という疑問が合いません。
 また、転句の「涼似水」というせっかくの言葉を弱めてしまいます。
 「秋氣」として、ぼんやりとした描写にしておくと良いでしょう。

 承句の「吟榻」は直前の「蟲聲」から流れて、音をひきずって来たでしょうか。
 結句を考えると、ここで「吟」を出す必要は無く、「書榻」で良いと思います。

 その結句は「未就」ですと、詩が出来ない「愁」となり、こじんまりとした結びになってしまいます。
 「已就」とすると、「愁」が先に在って「新詩」が生まれたという順序になり、景と情がうまく合うようになると思います。



2016.11.14                  by 桐山人
























 2016年の投稿詩 第324作は静岡の芙蓉漢詩会の 緑楓林 さんからの作品です。
 2016年10月22日に「芙蓉漢詩集第19集」の合評会が浜松市で開かれ、桐山人も参加しました。
 感想はその折のものをベースにしています。

作品番号 2016-324

  湖上晩望        

江畔黄昏垂柳風   江畔 黄昏 垂柳の風

雲流秋近暗涼通   雲流れ 秋近く 暗涼通ず

月昇水面櫓聲遠   月は昇る水面 櫓声遠く

蕩漾金波活畫中   蕩漾(とうよう)する金波 活画の中

          (上平声「一東」の押韻)



<解説>

 夕方浜名湖畔を散歩しているとき月がのぼり、水面が金色に映え画のような美しさでした。

<感想>

 素材と配置、それぞれの句の描写も落ち着いていて、良い詩だと思います。



2016.11.14                  by 桐山人
























 2016年の投稿詩 第325作は静岡の芙蓉漢詩会の Y.H さんからの作品です。
 2016年10月22日に「芙蓉漢詩集第19集」の合評会が浜松市で開かれ、桐山人も参加しました。
 感想はその折のものをベースにしています。

作品番号 2016-325

  下天龍川        

鵞湖水注忽千峰   鵞湖の水注いで 忽ち千峰

兩岸樹林蒼翠重   両岸の樹林 蒼翠重なる

霎樂舟遊波逆立   霎(しば)し楽しむ舟遊 波逆立す

懸河急峻下天龍   懸河にして急峻 天龍を下る

          (上平声「二冬」の押韻)


「鵞湖」: 諏訪湖


<感想>

 起句の「忽」は何を受けてのことなのか分かりにくいですね。
「繞」あたりでどうでしょう。

 転句の「霎」は「さっと降る小雨」のこと、そこから時間的に極めて短いこと、瞬間的なことを意味しますので、ここは「舟下り」のスピードが速いことを示しているのでしょう。

 結句の「懸河」は流れの速い河、「急峻」は険しい山、この対語を用いて天竜川の様子を出していますが、こうして見ると、転句の「霎樂」がどうも余分な気がしてきますね。
 また、下三字の「下」も今更という気がしますし、転句の「舟遊」ともかぶりますので、「是天龍」「宛天龍」などと体言止めで終わらせた方が川下りのインパクトが強くなるでしょう。



2016.11.14                  by 桐山人
























 2016年の投稿詩 第326作は静岡の芙蓉漢詩会の Y.H さんからの作品です。
 2016年10月22日に「芙蓉漢詩集第19集」の合評会が浜松市で開かれ、桐山人も参加しました。
 感想はその折のものをベースにしています。

作品番号 2016-326

  秋社雑詩        

山寺賑人斜篆煙   山寺人賑ひ 篆煙斜めなり

進香合掌禮金仙   香を進めて合掌 金仙を礼す

女希吉慶媼清浄   女(むすめ)は吉慶を希み 媼(ばば)は清浄

僧侶經流盈社前   僧侶の経流れて 社前に盈つ

          (下平声「一先」の押韻)



<感想>

 神社の秋祭りの雰囲気がよく出ていると思います。

 起句の「賑人」の読み下しは「人を賑はせ」とした方が自然ですね。

 全体を見ると、作者が何をしているのか、が見えません。
 承句は作者も含めた行為だと思われるかもしれませんが、そうすると転句が微妙になります。
 結局、賑わう秋祭りで作者は傍観者として眺めているだけになり、詩の躍動感が消える感じです。
 結句の結びくらいに、作者の気持ちや行動が一言あると収まりが良いかと思います。

 最後の「盈」の送り仮名は「盈つ」が古典用法です。



2016.11.14                  by 桐山人
























 2016年の投稿詩 第327作は静岡の芙蓉漢詩会の 恕庵 さんからの作品です。
 2016年10月22日に「芙蓉漢詩集第19集」の合評会が浜松市で開かれ、桐山人も参加しました。
 感想はその折のものをベースにしています。

作品番号 2016-327

  偶成        

靜坐茶煙淡   静坐 茶煙淡し

蛙聲雨裡喧   蛙声 雨裡喧し

芸窓無客訪   芸窓 客の訪ふ無く

閣閣爽吟魂   閣々として吟魂爽やかなり

          (上平声「十三元」の押韻)



<感想>

 落ち着いた生活が感じられる詩です。

 承句の読み下しは「雨裏に喧し」とした方が良いでしょう。

 結句の「閣閣」は、再度蛙の鳴き声を出すと「爽吟魂」が限定されてしまいます。
 転句までを全て含ませるように、例えば「一夜」「一夕」などとすると良いでしょう。



2016.11.14                  by 桐山人
























 2016年の投稿詩 第328作は静岡の芙蓉漢詩会の 洋景 さんからの作品です。
 2016年10月22日に「芙蓉漢詩集第19集」の合評会が浜松市で開かれ、桐山人も参加しました。
 感想はその折のものをベースにしています。

作品番号 2016-328

  女城主直虎        

姫嬪生誕遠江涯   姫嬪生誕す 遠江の涯

知性如先美似花   知性先ずる如く美花の似とし

大父嚴親殫戰火   大父厳親 戦火に殫る

宰藩繼嗣井伊家   藩を宰し嗣に井伊家を継ぐ

          (下平声「六麻」の押韻)


「姫嬪」: 姫
「大父厳親」: 祖父、父親


<感想>

 来年度の大河ドラマの放映を前に、地元が盛り上がるのは良いことですね。
 女城主直虎を紹介するという意図ですので、十分な内容だと思います。

 承句に「如」「似」と同意の語を置いて句中対にしていますが、「知性」に対して「美」ではおかしく「容」でしょう。また、「先」は動詞として、「花」は名詞ですので、ここも対応が悪いですね。
 句中対も対句も文構造の対応は同じに考えるとよいです。

 比喩を表面に出さずに、「知慕先人容勝花」(知は先人を慕ひ容は花に勝る)という形も考えられます。



2016.11.14                  by 桐山人
























 2016年の投稿詩 第329作は静岡の芙蓉漢詩会の 洋景 さんからの作品です。
 2016年10月22日に「芙蓉漢詩集第19集」の合評会が浜松市で開かれ、桐山人も参加しました。
 感想はその折のものをベースにしています。

作品番号 2016-329

  惜春        

萬方芳信曳笻行   万方芳信 笻を曳いて行く

爛漫櫻雲禪院清   爛漫桜雲 禅院清し

一陣風聲花似雪   一陣の風声 花雪の似し

騒人不拂惜春情   騒人払はず 春を惜しむの情

          (下平声「八庚」の押韻)


「禅院」: 寺
「風声」: 風


<感想>

 まとまった詩ですね。
 結句の「不拂」を私は最初「惜春情」を払わないのだと解釈し、それならば「不拂」は「纔得」の方が良いだろうと思ってました。

 合評会でうかがうと、落花を払わないというお積もりだったとのこと、そうすると、詩人(騒人)は春の過ぎゆくのを惜しんで袖の花を払わないという画面になりますね。
 余韻も生まれて、まとまりが良いと思い直しました。



2016.11.14                  by 桐山人
























 2016年の投稿詩 第330作は静岡の芙蓉漢詩会の 洋景 さんからの作品です。
 2016年10月22日に「芙蓉漢詩集第19集」の合評会が浜松市で開かれ、桐山人も参加しました。
 感想はその折のものをベースにしています。

作品番号 2016-330

  遊箱根        

箱根迂曲徑   箱根 迂曲の径

山腹上湯煙   山腹 湯煙上る

浴館異人賑   浴館 異人賑はふ

遊途商賈連   遊途 商賈連ぬ

紫陽花潔淨   紫陽花は潔浄

白百合嬋娟   白百合は嬋娟

梅雨今方去   梅雨 今方に去り

晴嵐氣爽然   晴嵐 気爽然たり

          (下平声「一先」の押韻)



<感想>

 和田さんの律詩作りも数を重ね、バランスの良い詩が多くなってきましたね。

 対句も大きな齟齬はありませんが、頷聯の「商賈」の「商人が連なる」というのは妙なのと、上句が「異人」でどちらも人物なのが面白くないので、「商肆」「市肆」とした方が自然な印象ですね。

 頸聯は急に「紫陽花」「白百合」と細かな描写に入って、「え、どこに花があるの?」と感じます。
 この聯だけがぽつりと浮いているのは気になりますので、「紫陽花砌際(檐下)/白百合叢邊(庭前)」と場所を入れると、箱根の温泉全体を眺める形になり、まとまりが出ます。

 せっかくの「潔淨」「嬋妍」という形容がもったいないということならば、五言ですのである程度の省略には目をつぶるということで現行のまま、あるいは七言に持って行くというのも面白いかと思いますので、挑戦してみてはどうでしょう。



2016.11.14                  by 桐山人